介護士はモチベーションが下がりがち?原因と対策方法を徹底解説

更新日:

利用者様が自分らしく生活できるよう、サポートを行う介護の仕事。やりがいが大きい分、大変なことも多く「仕事に対するモチベーションが上がらない」「仕事に行くのが気怠い」と悩む介護士の方も多いようです。本記事では、介護士のモチベーションが下がってしまう原因と対策方法をご紹介します。

 

介護の仕事はモチベーションが下がりやすい?

厚生労働省が公表した「労働者の『モチベーション』『ワーク・ライフ・バランスの実現度』『仕事を通じた満足度』の変化(労働者調査)」によると、仕事に対するモチベーションが「非常に低い」「やや低い」と回答した介護士の割合について、以下のような結果が発表されています。

2020年1月以前:24.4%
2020年4~5月:32.6%
2020年9~10月:31.6%
2021年1月時点:34.3%

このように、モチベーションが低いと回答した介護士の割合は、2020年の1年間の内に7%以上増加しています。

日々さまざまな業務に追われる介護士の中には、仕事に対するモチベーションを維持するのが難しいと感じている方が少なくありません

参照:厚生労働省|労働者の『モチベーション』『ワーク・ライフ・バランスの実現度』『仕事を通じた満足度』の変化

 

介護士のモチベーションが上がらない理由

なぜ、介護士のモチベーションは別業種に比べて上がりにくいのでしょうか。

ここでは、介護士のモチベーションが上がらない理由について3つ解説します。

利用者様最優先で介護サービスを提供するため

多くの介護施設・介護事業所では、利用者様一人ひとりの要望に沿った高品質な介護サービスを提供することを目標としています。

一方で、介護士に対する勤務条件や待遇はあまり改善されていないのが現状です。

そのため、介護業界はほかの業界に比べて、賃金・教育制度・人事評価などに対する不満を持つ職員が多く、モチベーションの低下につながりやすいことが考えられます。

>>>あわせて読みたい「ホワイト介護施設の特徴とは!条件が良い職場に転職するポイント」

介護士の教育体制が整っていないため

慢性的な人手不足問題を抱える介護現場では、新人介護士の教育・指導が行き届いていないことが少なくありません

教える側の介護士も自分自身が担当する業務で手がいっぱいのため、新人教育に十分な時間を割くことができないのです。

また、新人介護士ができていないことを指導するという考えの介護現場が多いため、新人介護士の仕事に対するモチベーションが上がりにくいといわれています。

>>>あわせて読みたい「新人介護士によくある悩み…先輩介護士はどのように乗り越えた?」

人手不足の中、孤立した勤務体制で業務を行うため

人手不足や感染症まん延防止のため、介護士にワンオペ勤務を求める介護現場が増えています

孤立した勤務体制の中、感染症に罹患した利用者様のケアを行うため、介護士の仕事に対するモチベーションが下がりやすいのです。

>>>あわせて読みたい「介護職が人手不足といわれるのは何故?現状や理由、解消方法」

 

職場が行うべき介護士のモチベーションを上げる方法


介護士のモチベーションを上げるためには、職場全体で業務上の課題や改善策を考えることが重要になります。

ここでは、介護士のモチベーションを上げるために、職場全体で行うべき3つの方法をご紹介します。

職場環境の問題を解決する

介護士一人ひとりのモチベーションを高めるための働きかけを行う前に、まずは職場環境の問題を見つめ直し、改善することが大切です。

職場環境の問題・課題の一例は以下の通りです。

給料が低い、福利厚生が不十分などの待遇面の課題

職場の雰囲気や人間関係の悪さ

介護施設・事業所の管理体制のずさんさ

これらの問題は、改善がなされていないことで、介護士の不満やモチベーションの低下につながってしまいます。

また、介護士が安心して働ける勤務体制や、利用者様が感染症に罹患した際の対応などについても、日頃からきちんと話し合って決めておくことが大切です。

モチベーションを高めるための外発的動機付けを用意する

職場環境の課題が改善できたら、次は介護士のモチベーションを高めるための動機付けとなる策を考えることが大切です。

外発的動機付けの一例は、以下の通りです。

できていることや自己成長を感じられる評価制度の導入

介護士同士でモチベーションを高められる研修会の実施

リーダー職や介護主任、管理職への昇進

介護士同士で褒め合ったり、正当な評価をしたりすることで、介護士が自分の仕事に自信や誇りを持てるようになります

介護現場では日頃できていないことを指摘し合うことが多いからこそ、定期的に良い評価を行い、モチベーションを高めることが重要です。

介護士の内発的動機付けを促す

介護士がモチベーションを長期にわたって維持するためには、外発的な動機付けだけではなく、内発的な動機付けでモチベーションを高めることも大切です。

介護士が内発的動機付けでモチベーションを高める方法の一例は、以下の通りです。

仕事の大変さや辛さではなく、楽しさや面白さを見つける

介護の仕事を志した動機や、初心を思い返す

自己成長につながる目標を設定し、達成に向けて努力する

介護士が内発的動機付けでモチベーションを高めるには、職場環境の改善や、上司・先輩介護士による外発的な動機付けを行うことが大前提となります。

介護士一人ひとりが楽しい気持ちで仕事ができるよう、職場全体で課題の改善をしていくことが大切です。

>>>あわせて読みたい「介護の仕事は楽しい?介護職の仕事の良いところ・悪いところ」

 

 

個人でできる仕事へのモチベーションを高める方法


仕事に対するモチベーションが低下してしまったとき、介護士個人でモチベーションを高める方法を実践していくことも大切です。

ここでは、介護士が個人でできるモチベーションアップの方法を3つご紹介します。

小さな個人目標を設定する

ただ決められた時間に決められた内容の介護業務をこなしているだけでは、自己成長を感じにくく、モチベーションが下がってしまいます。

「食事介助中、以前より丁寧に利用者様への声掛けを行う」「カラオケや書道が主だったレクリエーションに、脳トレを追加する」などの簡単に達成できる小さな目標を設定することで、自己成長が実感しやすくなります

>>>あわせて読みたい「介護職が悩む個人目標の上手な立て方とは?具体例と共に紹介」
 

日記をつけて自己成長を実感する

仕事の要領が良い先輩介護士と自分自身を比べてしまうと、自己嫌悪に陥ってしまいます。

他者と自分を比べるのではなく、以前の自分と今の自分を比べる自己成長が実感でき、モチベーションを高めることができるでしょう。

仕事であった出来事や学んだことなどを日記に書くことで、以前の自分の考えや自分自身の変化をいつでも振り返ることができます。

尊敬する人を見つける

多忙を極める介護現場では、ついほかの介護士の嫌な部分が目につきがちです。

しかし、職場の人の中で尊敬する人を見つけ、「その人のようになりたい」と思うことで、自分が目指したい理想像が明確になります。

自分にとっての理想像に近づこうとすることで、成長への意欲が高まります

 

モチベーションアップのためには、休養が大切

介護士のモチベーションが下がってしまったときは、無理に上げようとするとかえって苦しい思いをしてしまいます。

人手不足の中、限られた時間で多くの介護業務をこなす介護士は、疲れやストレスが蓄積されていることが多いです。

「仕事に対するモチベーションが上がらない」「出勤時間が近づくと、ついため息が出てしまう」

こういった悩みを感じた時は、仕事のことを忘れて、心と体をゆっくりと休めることが大切です

>>>あわせて読みたい「介護士はうつ病になりやすい?原因やどうしても辛いときの対処法」

 

まとめ

介護士は人手不足の中、限られた時間内に多くの介護業務をこなします。

そのため、仕事の大変さや疲れを感じやすく、モチベーションが下がってしまうことはよくあることです。

モチベーションが下がったときはゆっくり休み、まずは介護士が個人でできるモチベーションを高めるための方法を実践してみてください。

 

職場の選び方に迷ったら【介護求人ラボ】

【介護求人ラボ】では専門のアドバイザーがあなたの希望に合った求人をご提案いたします。職場選びに迷った際はぜひ【介護求人ラボ】へご相談ください!入職までしっかりとサポートさせていただきます。

お電話で無料お問い合わせ

簡単!WEBで無料お問い合せ

介護系ハイキャリア転職なら【介護求人ラボ+】

介護求人ラボ+(介護求人ラボ プラス)は、介護系管理職(管理者・施設長)限定のハイキャリア向け転職サービス。ハイキャリア専門のアドバイザーが、次のステージに挑戦するサポートを提供いたします。「自分の市場価値が知りたい」「現状のキャリアで管理職は可能か?」などの相談からでもOK!まずはお気軽にお問い合せください。

【完全無料】60秒で簡単登録!


Instagram
X(Twitter)にてお役立ち情報更新中!
フォロー・いいね・コメントよろしくお願いします♪