お役立ち情報
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日々の激務によってうつ病になってしまったという介護士さんは、決して少なくない現状。介護士がうつ病を患ってしまう理由には、どのような要因があるのでしょうか。また、ストレス発散方法や、うつ病で辛いときはどうするべきでしょうか。今回は、介護士とうつ病についてまとめてみました。
精神的なストレスが溜まりやすいといわれている介護職。
悩んでしまうあまり、うつ病になってしまう介護士さんも決して少なくありません。
厚生労働省の調査によると、精神障害に関する事案の労災請求件数は「社会保険・社会福祉・介護事業」の業種が最も多いという結果に。
介護士さんがうつ病や精神疾患を患ってしまうことには、どのような原因があるのでしょうか。
実際の現場の声をピックアップしてみました。
介護士は人と人とのつながりを重視する仕事です。
そのため仕事で関わる人との関係が悪化してしまうと、どうしても仕事が辛くなってしまいます。
介護士が人間関係で悩むことには、以下の3つの要因があります。
介護業務は体力を必要とする仕事や、夜勤や準夜勤など生活リズムが狂ってしまうシフト、排泄介助やオムツ交換など少し抵抗のある仕事が多く、どうしても「辛い」と感じやすいといわれています。
特に慣れるまでは、毎回辛さを感じてしまう新人介護士さんは少なくありません。
人の生活を支える介護士の仕事は、決してやわなものではないのです。
入浴介助や移乗介助、夜通し長時間勤務を行う仕事の積み重ねで、体力に限界を迎えてしまう介護士さんも。
腰痛が悪化したり肩こりがひどくなると、日常生活に支障をきたすだけでなく、結果としてうつ病につながってしまうこともあります。
また日頃のストレスが蓄積されることで、心因性腰痛や自律神経異常による「頚性うつ」が発生してしまうこともあるのです。
>>>あわせて読みたい「介護職が悩む「腰痛」原因は?対策法や改善できるストレッチ方法」
介護業界の給与水準の低さから、給与や待遇に不満を持っている介護士さんは多いです。
厚生労働省の調査によると、介護職の平均給与は25万2,300円であり平均年収は約360万円という計算になります。
一方で国税庁の調査によると、資本金2,000万円未満の株式会社における平均年収は425万円であることから、介護職の給料水準は低いということが分かります。
給与や待遇が低いことから、他職種の周りの人と比べて劣等感を感じてしまうことも。
出典:厚生労働省|令和2年賃金構造基本統計調査
国税庁|企業規模別の平均給与
介護士としての将来のビジョンが見えない、キャリアアップが見込めない状況では、将来に漠然とした不安感を抱いてしまい、メンタルヘルス的によくありません。
「今後自分は生活できなくなってしまうのではないか」「一生このままなのか」とどんどんと悪い方向に考えてしまうことで、うつの症状は悪化してしまいます。
介護職は実務経験でキャリアアップしやすい職業のため、年数を重ねていくことが大切ですが、その間に不安を覚えてしまう介護士さんは多いようです。
燃え尽き症候群(バーンアウト)とは、一生懸命に仕事をしていた人が、何らかのきっかけで突然やる気を喪失してしまうこと。
燃え尽き症候群は医学的にうつの一種であるといわれており、発症すると社会への適応ができなくなってしまいます。
仕事に対するモチベーションが突然なくなってしまう「情緒的消耗感」だけでなく、他人に素っ気なくしてしまう「脱人格化」、仕事のパフォーマンスが低下する「個人的達成感の低下」などの症状が起こります。
燃え尽き症候群になりやすい人には、以下のような特徴があります。
特に正義感が強く、介護の仕事にやりがいを感じている人こそ燃え尽き症候群に陥ってしまう傾向です。
>>>あわせて読みたい「介護職に多い燃え尽き症候群(バーンアウト)とは?原因と対策」
うつ病は甘えや性格がゆえに発症するものではなく、医学的な精神疾患のひとつ。
うつ病の原因は正確には解明されていないものの、脳内の神経伝達物質の減少により引き起こされるなどといわれています。
誰にでも起こり得る可能性があり、しっかりとした治療が必要とされる病気なのです。
そのため、「うつ病は弱い人がなる」という認識は大きな間違い。
「うつ病になった自分はダメだ」「うつ病は甘えだ」と自分を責める必要は決してありません。
うつ病になってしまったら、自分がリラックスできる環境を周りに作り、早期に復帰できるようにゆっくり治療していきましょう。
ストレスの溜まりやすい介護業務において、うつ病にならないためには日頃からストレス発散を行うことが大切です。
以下では、介護業務のストレス解消法について解説します。
仕事の悩みや愚痴などは、一人で抱え込まずに誰かに相談することをおすすめします。
一人で考えすぎていても、何も解決にならないどころか、どんどん負の連鎖に陥ってしまうことも。
職場の愚痴は友人や家族などの職場とは関係ない人に話すこともおすすめ。
人に相談することで、気持ちがすっきりするだけでなく、解決の糸口を掴めるかもしれません。
仕事のことを忘れられる趣味の時間を持つことも大切です。
自分の好きなことに集中することで、脳内でセロトニンとよばれる脳内物質が分泌され、幸福感や満足感を感じられるようになります。
心身共にリフレッシュできるだけでなく、趣味のために仕事を頑張るというモチベーション維持にもつながるでしょう。
睡眠時間の確保、三食しっかり食べるなど生活習慣を改善させることも大切です。
生活習慣の乱れは、うつ病の原因につながります。
規則正しい生活を行うことで、うつ病になりにくい体を作りましょう。
生活習慣の改善には、具体的に以下のような取り組みが挙げられます。
●睡眠時間を確保する(6~8時間前後)
●三食しっかり食べる
●過度な飲酒を避ける
●適度な運動
●日光を浴びる
うつ病になりどうしても辛いとき、無理して仕事をいつも通り続けようとする必要はありません。
うつ病は病気です。
辛いときは、専門機関を利用して周囲の理解を得るようにしましょう。
精神科や心療内科にかかり、適切な治療を受け薬を処方してもらうことも大切です。
うつ病の治療は、基本的に服薬やカウンセリングが中心となります。
自分にあった抗うつ剤を処方してもらうことで一時的に症状が和らぐこともあるため、「どうしても辛い」と感じるときは迷わず病院を受診しましょう。
うつ病であることを上司に相談することも大切です。
休職やシフト・業務内容で配慮をしてくれるかもしれません。
病院での診断書がある場合は、提出することもひとつの方法です。
仕事上でサポートが必要であることをあらかじめ伝えておくことで、万が一の際に助けてもらえるでしょう。
仕事が続けられない場合は、休職して一時的に仕事から離れたり、転職することも大切です。
同じ場所にずっと居続けなければならない必要はありません。
環境を変えることで症状が緩和されることもあります。
今の職場にいることが辛いと感じる場合は、限界を迎えてしまう前に自ら環境を変えましょう。
介護士はメンタルヘルスに異常をきたしやすい職種といわれていますが、その原因にはさまざまなものが挙げられます。
うつ病は精神疾患のひとつで、決して「甘え」ではありません。
うつ病にならないために・症状を和らげるために、ストレスを発散させながら無理しない環境を整えていきましょう。
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