介護職をクビになる人の特徴とは?介護職の解雇理由について解説

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高齢化による要介護高齢者の急増により、人手不足が問題となっている介護の仕事。人手不足の介護現場でも、介護職をクビになる人が一定数存在します。なぜ、介護職をクビになる人が一定数存在するのでしょうか。本記事では、介護職をクビになる人の特徴と、介護理由について解説していきます。

介護職がクビになることは多い?少ない?


高齢化により、要介護高齢者が急増している現代の日本では、介護職の不足が問題視されています。

そんな状況下でも、介護職をクビになる人が一定数存在します。

しかし、介護業界は別業界・別業種に比べると、クビになる人は少ないです。

介護職をクビになる人は、「勤務態度がかなり悪い」「利用者の健康や生命に関わる重大な介護事故を起こした」などの問題があります。

もし、介護職がクビになる場合、以下のような状況となるでしょう。

・介護施設・介護事業所の運営者から懲戒解雇や自主退職を求められる
・試用期間後もしくは入社前研修後に本採用を断られる
・派遣雇用の場合、派遣先から契約の更新を断られる

ただし、大きな介護事故を起こしたり、問題行動をとったりせず、真面目に働いていれば介護職がクビになることはありません。

軽微なミスや介護事故であれば、ヒヤリハット報告書や事故報告書の記入を求められることはありますが、クビになるケースは極めて少ないと言えるでしょう。

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介護職が仕事をクビになる理由


介護職は別業界・別業種と比べても、クビになる人はかなり少ないです。

しかし、人手不足の介護現場で介護職をクビになる人が一定数存在するのも事実。

介護職をクビになる人には、どのような理由があるのでしょうか。

ここでは、介護職が仕事をクビになる理由を3つご紹介します。

勤務態度が極めて悪い

仕事に対する真面目さや真剣さが一切なく、利用者や他の介護職に迷惑をかけるほど勤務態度が悪いと判断された場合、介護職をクビになる可能性があります。

具体的には、以下のようなケースが挙げられます。

・無断欠勤・無断遅刻を日常的に繰り返しており、改善や反省の意思がない
・担当の仕事を明らかに手抜きしたり、放置したりしている
・会社の備品や利用者の私物・金品を横領する
・利用者に暴力を振るったり、暴言を吐いたりしている
・職場内で知り得た個人情報を無断でSNSに投稿している

特に、会社の備品や利用者の私物・金品の横領や利用者への虐待行為が認められた場合、警察や弁護士の介入が必要になるでしょう。

介護施設・介護事業所の運営や他の介護職員の業務に大きな支障が出ている場合、自主退職ではなく懲戒解雇となります。

介護職の著しい能力不足

介護職としての知識や技術、能力が著しく不足しており、利用者の健康や生命に危害が加わる可能性があると判断された場合、介護職をクビになる可能性があります。

具体的には、以下のようなケースが挙げられます。

・利用者に対して力任せに乱暴な介助を行い、何度注意しても改善が見られない
・判断力が低く、突発的な行動をとるため、複数の利用者の対応が任せられない
・業務開始後、すぐにイライラしたり焦ったりするため、利用者に虐待行為をしてしまう可能性がある

人には誰しも、性格的特徴や仕事の向き不向きというものがあります。

しかし、注意をしても改善が見込めなかったり、利用者に危険が及ぶと判断されたりした場合は、自主退職または懲戒解雇を求められることもあるでしょう。

介護施設・介護事業所の経営難

近年、新型コロナウイルスの影響により、倒産する介護施設・介護事業所が増えています。

2022年に倒産した介護施設・介護事業所の件数は過去最多の143件です。

介護施設・介護事業所の倒産件数が相次ぐ原因には、以下の点が挙げられます。

・感染症まん延防止対策のため、換気をしながらエアコンをつけるため、従来よりも電気代が跳ね上がっている
・感染症まん延防止対策に使用される使い捨てマスクや使い捨て手袋、使い捨てエプロンなどの消耗品代が従来よりも跳ね上がっている
・介護保険制度により介護報酬費の上限額が定められているため、収益よりも支出が上回り、経営の継続が困難となっている

上記のような理由で経営の継続が難しくなり、倒産する介護施設・介護事業所が増加傾向にあるのです。

介護施設・介護事業所が倒産した場合、そこで働いていた介護職も必然的に解雇となり、新しい仕事を見つける必要があります。

 

介護職をクビにしない職場もある


「介護職の勤務態度が極めて悪い」「介護職に著しい能力不足がある」といった場合でも、介護職をクビにしない介護施設・介護事業所も存在します。

クビにしなければ、具体的にどのような対応をするのでしょうか。

勤務態度の悪さや問題行動がある介護職をクビにせず、同じ職場で雇い続ける方法には以下のようなものがあります。

・「訪問介護事業所から特別養護老人ホーム」「特別養護老人ホームからデイサービス」など、同一敷地内にある他部署へ異動させ、問題のある介護職を再教育する
・清掃員や環境整備員(シーツ交換・洗濯業務など)に職種変更し、利用者の身体介護をできないようにする
・介護職に精神障害や発達障害の疑いがある場合は、医療機関の受診を勧め、障害者雇用として清掃員や環境整備員(シーツ交換・洗濯業務など)の仕事を任せる

問題のある介護職をクビにしたとしても、その介護職が転職先で迷惑をかける可能性もあります。

そのため、クビにするのではなく、介護施設・介護事業所内で再教育させたり、職種や雇用形態の変更を勧めたりするケースもあるのです。

 

介護職をクビにするのはブラック介護施設?

介護職が仕事をクビになった時、「いきなりクビにするなんてブラック介護施設だ」と思うのではないでしょうか。

クビになった理由を聞かされていない、理解していない介護職からすると、せめて理由だけでもきちんと説明してほしいと思うものです。

しかし、以前から問題行動を注意されていたにも関わらず、介護職自身が事の重大さに気づかず、同じ問題行動を繰り返していたという場合もあります。

介護職をクビになり、勤め先だった介護施設・介護事業所をブラックではないかと疑った時は、以下の点について思い返してみてください。

・無断欠勤や無断遅刻で怒られた経験はないか
・利用者への対応や介護業務が雑だと指摘を受けたことはないか
・利用者や他の介護職に暴力を振るったり暴言を吐いたりしていなかったか
・仕事をサボったり、業務を手抜きしたりしていなかったか

自分自身にこういった非がないにも関わらず、介護職をクビになったというのであれば、労働基準監督署や弁護士への相談も必要になるでしょう。

しかし、自分自身に非がある場合、勤め先だった介護施設・介護事業所を訴えることで、かえって損害賠償を請求される可能性もあります。

ブラック介護施設だと決めつけてしまう前に、冷静になって思い返すことが大切です。

介護職が仕事をクビになった時の対処法

クビになることは少ないと言われている介護業界ですが、万が一、介護職が仕事をクビになったら、どうするべきなのでしょうか。

ここでは、介護職が仕事をクビになった時の対処法を3つご紹介します。

クビになった理由を冷静に考える

介護職をクビになったからといって、慌てて転職先を探しても、転職先で同じことを繰り返してしまう可能性があります。

まずはしっかり休養をとり、なぜ介護職をクビになったのか、じっくりと考える時間を作ることが大切です。

介護業界専門の転職エージェントを活用する

「クビになったけど、介護職の仕事に再挑戦したい」という強い意思がある場合、転職エージェントの活用で他の介護施設・介護事業所に転職することをオススメします。

介護職をクビになったことが、他の介護施設・介護事業所にも広まる可能性があるため、介護業界内での転職は不利になってしまいます。

しかし、転職エージェントを活用することで、懲戒解雇の話が広まっていない勤務地の介護施設・介護事業所を紹介してもらえるでしょう。

自分自身の希望条件に合った職場を紹介してもらえるため、転職先での早期離職や懲戒解雇の心配が軽減します。

介護業界以外の業界・職種に転職する

「介護職が自分自身の適職ではなかった」「介護職に必要な能力が自分自身にはなかった」

こういった理由で介護職をクビになった場合、無理して介護職の仕事を続ける必要はありません

自分自身の特技や能力、才能を活かせる仕事を探し、介護業界以外の業界・職種で活躍することもオススメです。

また、介護業界以外の業界では「夜勤なし・日勤のみ」「在宅勤務可」の求人が豊富にあるため、自分に合った働き方が選べます。

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まとめ

介護職が真面目に勤務しているだけでは、クビになることはほとんどありません。

目に余るような勤務態度の悪さや、利用者の健康や生命を脅かすような行動、他の介護職の迷惑になるような行動をしなければ良いだけのことです。

介護職がクビにならないために、まずは自分自身の勤務態度を見直すことが大切です。

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