仕事で失敗して落ち込む介護士の特徴|気持ちの切り替え方も解説

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介護の仕事は基本的な業務の流れやその内容を覚えるだけでなく、利用者様一人ひとりの心身状態を把握する必要があります。そのため、「いつまで経っても仕事が覚えられない」と落ち込んでしまう介護士は少なくありません。本記事では、介護の仕事で失敗して落ち込んだときの対処法や失敗の予防策をご紹介します。

介護士の仕事で起こり得る失敗とは?

介護の仕事で起こり得る失敗は、利用者様の転倒や皮膚剥離といった軽微なケガから、誤嚥や窒息といった利用者様の生命を左右する重篤な介護事故までさまざまです。

以下では、介護の仕事で起こり得る失敗や介護事故を5つご紹介します。

転倒/転落

1人で介護施設内を歩行していた利用者様が足がもつれて転倒してしまった

 介護士の歩行介助中に利用者様が段差につまずいて転倒してしまった

 介護士が利用者様の居室に訪室すると、利用者様がベッドから床に転落していた

転倒時に頭を強打して脳出血を引き起こしたり、ベッドからの転落時に骨盤を骨折したりと、重篤な怪我につながる可能性があります。

そのため介護士は、利用者様の転倒・転落の防止に努めることはもちろんのこと、転倒・転落をしてしまった場合の適切な対処や観察が求められます。

内出血/皮膚剥離

 利用者様が車椅子やベッド柵に手足をぶつけ、手足に内出血ができてしまった

 利用者様が手足をかきむしり、皮膚の表面がめくれてしまった

利用者様の皮膚は非常にデリケートで、内出血や皮膚剥離が起こりやすい状態です。

介護士が利用者様の内出血や皮膚剥離を把握していないことで、皮膚状態が悪化したり、ご家族に虐待行為を疑われる可能性もあります。

誤薬/落薬

 介護士が利用者様に他の利用者様の薬を投与してしまった

 介護士が利用者様の投薬量や時間を間違えてしまった

 介護士が利用者様に薬を手渡すのを忘れた

 介護士が利用者様の薬を床に落としてしまった

医師の指示通りに投薬を行わなかったり、他の利用者様の薬を間違って投与してしまうと、利用者様の生命や健康を害する危険性があります。

薬の管理から服薬の方法まで、徹底した管理が必要不可欠です。

誤嚥/誤飲

 食事や飲み物が気管に入り、激しいむせ込みや呼吸困難を起こした

 食べ物以外の異物を飲み込み、喉につまってしまった

誤嚥は咀嚼(噛む)・嚥下(飲み込む)といった口腔機能の低下が原因で起こり、誤飲は認知症により食べ物以外の物を誤って口にしてしまうことが原因で起こります。

いずれも誤嚥性肺炎や窒息を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。

窒息

 1人で食事をしていた利用者様が食事を喉につめて意識を失ってしまった

 介護士が食事介助中、利用者様が誤嚥を起こしてそのまま意識を失ってしまった

窒息は心肺停止や死亡事故などの重篤な介護事故を引き起こします。

1人で食事ができる方も、介護士が全て介助する方も、食事中は見守り・観察を欠かさず行うことが重要です。

介護士が仕事で失敗してしまうのはなぜ?

介護の仕事で失敗を起こしやすい人には、以下の共通した特徴があります。

仕事に慣れてきて、気の緩みが生じた

 他の人が起こした失敗を他人事として捉えている

 失敗を起こすことに過剰な不安や緊張を感じている

介護の仕事で失敗が起こりやすくなるのは、仕事に慣れてきたときです。

他の人が起こした失敗を他人事として捉え、自分は絶対にこんなミスはしないぞと根拠のない自信を感じていた。
しかしその気の緩みが原因で自分自身が失敗を連発し、今度は失敗に対して異常なほど気にしてしまい、さらなる失敗につながってしまう…

このような負のループに悩まないためにも、初心を忘れないことが大切です。

介護士が仕事での失敗を防ぐ方法

介護の仕事では、起こしてしまった失敗をくよくよ落ち込むことよりも、失敗を起こさないように未然に防止することが強く求められます。

介護の仕事で起こり得る失敗を未然に防ぐ方法を3つご紹介します。

過去に起こした失敗・介護事故を客観的に受け入れる

利用者様の転倒や誤薬など、介護士なら誰しも一度は失敗や介護事故を起こします。

同じ失敗を繰り返さないためには、過去の失敗事例から改善策を得ることが重要です。

過去に自分自身が起こした失敗や他の人が起こした失敗事例を客観視しましょう。

「どうして失敗をしたのか」「どうすればその失敗が起きなかったのか」など、改善点を考えることで、今後の失敗を防ぐことにつながります。

仕事上の細かな疑問に目を向ける

介護の仕事で起こり得る失敗や介護事故の要因は、普段の業務に潜んでいます。

業務の内容やそれぞれの職員への分担、利用者様への対応など、少しでも「これでいいの?」と疑問に思ったことはその場ですぐメモを取りましょう。

メモに取った疑問点は放置せず、上司や先輩に質問をすることが大切です。

失敗や介護事故の防止につながるだけでなく、日頃から上司や先輩に質問をすることで、自分自身が困ったときにも相談や質問がしやすくなります。

ヒヤリハットの共有で仕事内容を再確認する

「利用者様が転倒しかけた」「服薬介助の際、他の利用者様の薬を投与しそうになった」など、失敗や介護事故を起こしそうになった体験を、ヒヤリハット報告書で共有しましょう。

失敗や介護事故が起きそうになったヒヤリ・ハッとした体験を職員同士で共有することで、職員同士の注意意識が高まります。

また、ヒヤリハット報告書の内容を元に業務内容の再確認を行うことで、効率の良い業務方法の発見や失敗・介護事故の予防につながります。

仕事のミスで落ち込みやすい介護士の特徴

仕事で失敗をしてしまったことに、過剰に落ち込む介護士が一定数います。

仕事の失敗で落ち込みやすい介護士の性格的特徴を3つご紹介します。

ネガティブな人

  • 仕事での失敗を「自分のせいでこんなことになってしまった」と悲観的に捉える
  • 「また同じ失敗をしたらどうしよう」と不安な気持ちで業務を行う

このようにネガティブに失敗の原因を全て自分のせいだと背負い込んだり、過剰な不安感や緊張感を抱えたりしてしまう人は、落ち込むことが多くなります。

物事をマイナスに考えることから、一度失敗をしただけでも大きな不安を抱え、その緊張感からさらに同じ失敗を繰り返してしまいます。

周りの目が気になる人

  • 「この前のミスで同僚が怒っているかもしれない」と同僚の気持ちが気になる
  • 「この前のミスのことで、同僚が自分の陰口を言っていた」と被害妄想を抱く

このように周りの目が気になる人は、1つの失敗で過剰に落ち込んでしまいます。

一度の失敗で周りの目が異常なくらい気になり、人間関係でのストレスを感じて休職や退職に至るケースも少なくありません。

真面目な人・完璧主義

仕事に対する自分自身の理想が高いことで、失敗をした際に理想とのギャップが生じて落ち込みやすくなります。

真面目に完璧に仕事をこなすことを目標としているが、その目標に一切届いていないという悩みを感じ、仕事へのやる気が削がれてしまうことも。

仕事に対する高い理想像や目標を揚げず、必ず実現できる目標を設定することが大切です。

介護士が落ち込んだ気持ちを切り替える方法

仕事での失敗は、ただ必要以上に落ち込んでいるだけでは改善につながりません。

落ち込んだ気持ちを切り替え、同じ失敗を起こさないようにすることが大切です。

以下では、介護士が仕事で失敗をして落ち込んだときの気持ちの切り替え方を3つご紹介します。

睡眠をしっかりとる

寝不足状態では判断力が鈍り、通常の仕事や緊急時に適切な判断ができません

また、睡眠が足りていないことで落ち込みやイライラを感じやすくなります。

睡眠をしっかりとり、溜まった疲労を回復させることで頭と心がスッキリします。

趣味を楽しむ

仕事での失敗や嫌な気持ちを切り替えるには、休日に趣味を楽しむことも大切です。

映画鑑賞やカラオケ、読書など、趣味に没頭することで嫌な気持ちがリセットできます。

また趣味を楽しむことで前向きな気持ちになり、翌日からの仕事に励むことができます

運動やストレッチをする

運動やストレッチは運動不足の解消と、ストレス発散効果をもたらします。

軽いウォーキングやランニングなどの有酸素運動や、自宅や職場で手軽にできるストレッチがおすすめです。

運動やストレッチをした後は、湯船に浸かって心身をリラックスさせましょう。

血行が良くなることで、心身の調子が整います。

まとめ

介護の仕事で介護士が失敗や介護事故を起こすことは珍しくありません。

特に、仕事に慣れてきた介護士ほど失敗や介護事故を起こしやすくなります。

失敗をしてしまったときは、必要以上に落ち込むのではなく、上手く気持ちを切り替えて次また同じ失敗を繰り返さないことが非常に重要です。

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