介護資格は独学でも取得できる?独学での取得方法について解説

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介護の資格は、独学でも取得できるのでしょうか。介護の仕事は無資格や未経験でも始められますが、実際の介護現場では専門知識を必要とする場面が多くあります。そのため、「働きながら独学で介護資格を取得したい」と考える介護士は少なくありません。本記事では、独学で介護の資格を取得する方法について詳しく解説します。


介護の資格は独学で取得できる?

介護の資格には、大きく分けて以下の3つがあります。

介護士員初任者研修(旧:ヘルパー2級)

介護福祉士実務者研修(旧:ヘルパー1級)

介護福祉士

いずれの資格も、独学で取得することが可能です。

「介護士員初任者研修」と「介護福祉士実務者研修」においては、スクールへの通学か、ユーキャンでの通信講座を選択することができます。

しかし、介護福祉士は4つの取得ルートがあるにもかかわらず、独学で取得する方法は1つに限定されています。

取得方法は限定されているものの、介護資格の中で唯一の国家資格である介護福祉士を独学で取得することは可能です。

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介護福祉士の一般的な取得ルート3つ

ここからは、介護福祉士国家資格の一般的な取得ルートを3つご紹介します。

福祉系高校ルート

福祉系高校ルートとは、福祉系高等学校または特例学校にて必要なカリキュラムを受講後、介護福祉士の受験資格を得るというルートです。

福祉系高等学校では、2009年以降に新カリキュラムが導入されました。

それにより、実技試験なしで、筆記試験のみでの取得が可能となりました。

2008年度以前に福祉系高等学校を卒業した方は、実技試験の受験が必要です。

しかし、「介護実技講習」または「介護過程・介護過程Ⅲ」を受講した方は、実技試験が免除され、筆記試験のみでの取得が可能になります。

養成施設ルート

養成施設ルートとは、福祉系大学や専門学校などの介護福祉士養成施設に通学し、必要なカリキュラムを受講後、介護福祉士の受験資格を得るというルートです。

養成施設ルートでは、以下のいずれかの方法で、受験資格を得ることができます。

介護福祉士養成施設に2年以上通学する

福祉系大学を卒業後、介護福祉士養成施設に1年以上通学する

社会福祉士養成施設もしくは保育士養成施設などで指定科目を履修後、介護福祉士養成施設に1年以上通学する

いずれの場合も、介護福祉士国家試験を受験する際の実技試験は免除されます。

経済連携協定(EPA)ルート

経済連携協定(EPA)ルートとは、インドネシアやフィリピン、ベトナムに国籍を持つ方が日本で介護福祉士の国家資格を取得するためのルートです。

日本では、高齢化社会の進行に伴い、深刻な介護人材の不足問題を抱えています。

そのため、日本で介護福祉士として活躍できる海外人材を募集しており、そのための資格取得ルートも準備されているのです。

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介護福祉士の資格を独学で取得する方法

ここまでは、一般的な介護福祉士の取得方法について3つご紹介しました。

先述した3つのルートは主に学生が対象で、うち1つは、外国人が日本で介護福祉士として活躍するためのルートです。

ここからは、無資格の介護士が働きながら、独学で介護福祉士を取得するルートについてご紹介します。

実務経験ルート

実務経験ルートとは、無資格の介護士が独学で介護福祉士の受験資格を得ることができる唯一のルートです。

独学で介護福祉士の受験資格を得るには、以下の条件を満たす必要があります。

介護士として、3年以上の実務経験を積むこと

「介護福祉士実務者研修」を受講し、必要カリキュラムを修了すること

介護福祉士の受験資格に含まれる「実務経験」では、高齢者介護施設や障がい者支援施設など、福祉に関連する事業所で介護士として3年以上働く必要があります。

自分自身が勤める職場が、「実務経験」として認められる施設・事業所であるかどうか不安な方は、直接職場に確認するようにしましょう。

実務経験ルートでは、介護士として働きながら資格取得が目指せるうえ、実技試験免除・筆記試験のみで介護福祉士を取得することが可能です。

 

独学で介護福祉士を取得するなら実務経験が大切

実務経験ルートで介護福祉士を取得する場合、資格取得についての主な相談相手は職場の先輩です。

そのため、独学で介護福祉士の資格取得を目指す場合は、教育体制が整っている職場を選ぶことも重要なポイントになります。

効率的に資格取得を目指すためにも、以下のような職場は避けるようにしましょう。

教育時間が異様に短い(1ヶ月以内で業務全てを覚えないといけない)

業務内容や仕事の流れしか教えてもらえず、「なぜそうする必要があるのか」という根拠を教えてもらえない

教育体制が整っておらず、仕事を教えてくれる先輩もほぼ新人

独学で介護福祉士を取得するには、3年以上の実務経験が必須です。

そのため、上記のような職場で3年以上の実務経験を積もうとしても、必要な知識や技術が全く身につきません。

少しでも教育体制について不満を感じたら、短期間で離職する方が得策になるケースもあることを理解しておきましょう。

 

独学で介護資格を取得するまでの目安時間

独学で「介護士員初任者研修」「介護福祉士実務者研修」「介護福祉士」の3つの資格を取得するには、それぞれどのくらいの時間がかかるのでしょうか。

ここからは、それぞれの資格取得にかかる目安時間をご紹介します。

介護士員初任者研修

介護士員初任者研修の取得にかかる目安時間は、以下の通りです。

カリキュラム受講に必要な時間:130時間

平均期間:1ヶ月~4ヶ月

最短期間:約1ヶ月

介護士員初任者研修は、カリキュラムを計画的に受講すれば、約1ヶ月という最短期間で取得することができます。

しかし、通学するスクールや利用する通信講座のコースによっては、取得までにかかる期間が長くなる可能性もあるため、注意が必要です。

自分に合ったテキストや勉強方法、スケジュールを選ぶことで、効率良く短期間での資格取得を目指すことができます。

>>>あわせて読みたい「介護職員初任者研修とは?受けるメリットや取得する方法について」

介護福祉士実務者研修

介護福祉士実務者研修の取得にかかる目安時間は、以下の通りです。

カリキュラム受講に必要な時間:450時間

平均期間:6ヶ月

スクールへの通学期間:約7日

介護福祉士実務者研修は、厚生労働省により、厚生労働省の「実務者研修の指定基準」では、450時間以上(6ヶ月)の教育期間が必要と定められています。

また、介護福祉士実務者研修は、介護福祉士の受験資格となる資格です。

そのため、介護福祉士の受験に必要な全ての科目を自宅で学習し、多くのレポートを提出する必要があります。

介護士として働きながら介護福祉士実務者研修を受講する方は、スケジュール管理を行い、自宅での勉強時間を確保するようにしましょう。

>>>あわせて読みたい「介護福祉士実務者研修とは?資格の特徴と取得方法を徹底解説!」

介護福祉士

介護福祉士の取得にかかる目安時間は、以下の通りです。

カリキュラム受講に必要な時間:200~300時間

平均期間:3ヶ月~6ヶ月

最短期間:約3ヶ月

独学で介護福祉士の取得を目指す場合は、まず介護福祉士実務者研修の受講が必要です。

また、独学で介護福祉士を取得する場合の勉強方法は人によってさまざまですが、以下のような方法で勉強を進めることで効率的に資格取得を目指すことができます。

テキスト学習や過去問を毎日少しずつ進める

テキスト学習や過去問を休日にまとめて進める

先輩や仲の良い同僚に個人的に教えてもらう

>>>あわせて読みたい「【2024年最新】介護福祉士国家試験はいつ?試験内容は?」

 

まとめ

介護士員初任者研修や介護福祉士実務者研修、介護福祉士など、介護系の資格は独学でも取得可能です。

経験者に尋ねたり、インターネットで調べたりしながら、目指している資格の詳しい取得方法を確認するようにしましょう。

自分自身に合った勉強方法を見つけることで、スムーズに資格取得の夢が実現します。

 

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