潰れる介護施設の特徴とは?長く働ける介護施設の探し方を紹介

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潰れる可能性の高い介護施設には、どのような特徴があるのでしょうか。介護士として長く安定して働くためにも、待遇面・人間関係・福利厚生などの項目を事前に確認することが重要です。それぞれの施設の特徴をしっかりと見極めれば、潰れる可能性の高い施設を避けて転職活動を進めることができるでしょう。本記事では、潰れる介護施設の特徴について徹底解説します。



近年は潰れる介護施設が多い?


近年介護サービスの需要が高まっている一方で、潰れる介護施設が増加しています。

介護施設の倒産件数について、以下の調査結果が発表されています。

・2020年時点:118件
・2022年時点:143件

2000年以降、介護施設の倒産件数は過去最多を記録し続けているのです。

潰れる介護施設が増えている主な原因として、“介護施設が増加したことによる競争の激化”が挙げられます。

さまざまな企業が介護事業を展開したことで、競合の介護施設・介護事業所が増え続けています。

そのため、規模が小さい介護施設・介護事業所は競争に負けて潰れてしまうのです。

参照:株式会社東京商工リサーチ|2022年「老人福祉・介護事業」の倒産状況

 

潰れる介護施設の特徴3選

安定して長く働き続けたいと考えている介護士の方は、転職する際、何としてでも潰れる可能性が高い介護施設は避けたいと思うものです。

ここからは、潰れる可能性が高い介護施設の特徴を3つご紹介します。

職員数が少ない

潰れる可能性が高い介護施設は、人件費をできる限り削減したいと考えます。

しかし、介護施設には介護保険法による“人員配置基準”が定められており、利用者様3名に対し、常勤1名以上の介護士または看護師を配置する必要があります。

基準を下回ると違法になり、運営停止になることもあるのです。

そのため、転職前に入念に下調べを行い、人員配置基準ぎりぎりの人員数しか職員がいない場合、「経営状況が悪いのでは」と考えるようにしましょう。

>>>あわせて読みたい「介護職が人手不足といわれるのは何故?現状や理由、解消方法」

建物や設備が古い

転職前には職場見学を行うようにしましょう。

建物や設備が修繕されていない場合は要注意です。

特に、機械浴や介護リフトは導入費や修理費が高いため、故障したら使用中止にしてそのまま放置している場合もよくあります。

建物や設備の維持費、修理費にあてる予算がないことが想定できるため、早期に潰れる可能性が高いです。

創業して間もない

近年、介護以外の事業を展開する会社が事業発展のために介護施設を開業するケースが増加しています。

このような場合は特に、介護業界に関する経営知識や人材が不十分であることから、早期に潰れてしまうことがあるのです。

また介護業界に限らず、創業後間がない中小企業は、経営不振などによって潰れてしまう可能性が高いといわれています。

 

介護施設が潰れる原因

潰れる介護施設が増加しているのには、どのような原因があるのでしょうか。

ここからは、介護施設が潰れる原因について詳しく解説していきます。

経費や人件費の不足

介護労働安定センターが公表した「令和3年度『介護労働実態調査』結果の概要について」では、63.0%の介護施設が「人手が不足している」と感じていると回答しています。

半数以上の介護施設が人手不足を感じている一方で、介護士に支払う人件費が不足しているという悩みも抱えています。

経費や人件費、職員が不足することで経営が困難になり、倒産する介護施設が多いのです。

参照:介護労働安定センター|令和3年度「介護労働実態調査」結果の概要について

介護施設の収益が介護報酬のみのため

介護施設は、利用者様と行政から貰う介護報酬の中から、運営費・人件費・備品代などをまかなう必要があります

さらには、3年に1回行われる介護保険法の改正により、介護施設に支払われる介護報酬額や上限額が変動します。

介護施設の収益は完全に介護報酬のみのため、限られた資金内でやりくりをしなければならず、倒産する介護施設が後を絶たないのです。

新型コロナウイルスにより運営にかかる費用が高くなった

使い捨てマスク

手袋

エプロン

アルコール消毒液

新型コロナウイルスの感染拡大により、上記のような消耗品を購入する必要が生じました。

特に、感染症への防御力が高いマスクやエプロンは一般のものに比べてかなり高額です。

また、換気をしながら温度調整を行うため、電気代も新型コロナウイルス流行前より高額になっています。

新型コロナウイルスの流行により、消耗品費や電気代が跳ね上がり、倒産する介護施設が増えているのです。



介護施設が潰れるとどうなる?

もし、介護施設が潰れてしまったら、利用者様や勤めている介護士にはどのような変化が起こるのでしょうか。

ここからは、介護施設が潰れるとどうなるのか、詳しく解説していきます。

利用者様の転居先紹介

介護施設が潰れることになった場合、勤めている職員全員および現在の利用者様とそのご家族に、施設が倒産することを伝えなければなりません。

その際、ただ倒産することだけを伝えるのではなく、同時に転居先の介護施設を紹介する必要があります

転居することで、サービス料金が変わることや、環境の変化で利用者様にストレスがかかる場合があることについてもしっかり説明することが大切です。

ご家族の方からのクレーム対応

利用者様のご家族から、「転居先の介護施設が自宅から遠くなって困る」などのクレームが入る可能性があります。

中には、「転居先の介護施設は評判が悪いから、ほかの介護施設に転居したい」などの要求を受けることもあるでしょう。

介護施設の倒産に伴い、利用者様やご家族の混乱を招くため、クレームにも丁寧な対応をすることが求められます

>>>あわせて読みたい「介護士のためのクレーム対応方法は?介護施設でのクレームとは?」

介護士の解雇・転職

介護業界に限ったことではありませんが、会社が倒産する場合、従業員は解雇となります。

介護施設によっては、同じ法人や会社が運営している介護施設を紹介してくれる場合もあるでしょう。

しかし、介護士が自分自身で再就職先を探さなければならない可能性もあるため、勤務先に確認する必要があります

 

潰れる介護施設を見極める方法

勤務している施設や事業所が潰れてしまうと、職員はさまざまな対応に追われ、関係者全員が混乱した状態となります。

そのような状況で、落ち着いて再就職先を探すのには限界があります。

介護施設が入社後すぐに倒産し、困ってしまったという状態にならないためにも、入社前に以下の方法を参考にして介護施設の経営状態を確認することが大切です。

職員数や離職者数を調べる

介護業界専門の転職エージェント活用する

各都道府県がインターネットで掲載している介護サービス情報公開システム」では、介護施設の職員数や離職者数など、詳しい情報を知ることができます

また、一人で情報収集をするのが難しいという方は、転職エージェントを活用するという方法もあります。

入社前に入念に介護施設の下調べをしたいと考えている方には、上記の2つの方法が特におすすめです。

キャリアアドバイザーに相談する!

>>>あわせて読みたい「介護求人ラボ|利用者様の声」 

 

まとめ

介護士が1つの職場で安定して働き続けるためには、介護施設の経営状態を事前にしっかり確認することが大切です。

職場選びの際は、本記事で紹介した潰れる介護施設の特徴を参考にしてみてください。

介護求人ラボでは、介護業界に関する豊富な知識を持ったアドバイザーが、希望条件に合った求人をご紹介します。

 

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