異業種から介護士になる!転職を成功させるポイントや将来性は?

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需要が年々増加している介護業界ですが、異業種から介護士になる方も少なくありません。しかし、未経験の業界に踏み込むのは、知らないことも多く不安もありますよね。今回は、異業種から介護士になりたい方へ向けて介護士への転職を成功させるポイントと、気になる介護士の将来性について主に解説します。

異業種から介護士になるメリットは?

異業種から介護士になるメリットは3つあります。

正社員で採用されやすい

仕事を探している1人に対してどれだけの求人があるかの指数である有効求人倍率において、2022年1月時点で全ての職業では1.2倍でした。
比べて、介護サービスの職業では3.68倍であり、高い有効求人倍率であるといえます。

正社員として働くには、正社員の求人に応募して採用されるか、アルバイトやパートで働いて正社員登用されるかの2つの方法があります。

しかし、未経験や無資格歓迎の求人も多く、求人数も多いことから、初めから正社員として働くハードルは低いといえるでしょう。

その反面、介護業界は勤務時間が不規則な職場も多く、夜勤もあります。

異業種からの転職で、体力面や身体が慣れるか心配な方はアルバイトやパートで働き始めて、様子を見るのもおすすめです。

参照:厚生労働省|一般職業紹介状況(職業安定業務統計)

資格の取得が目指せる

介護業界において資格を取得していると、選べる職場の幅が広がります。

さらに資格手当などにより、給与アップを目指せます。

介護分野の資格はどのような資格があるのでしょうか?

認知症介護基礎研修
現在、介護施設などでは無資格者であっても介護士として働くことが可能です。
しかし、2021年の介護報酬改定により認知症介護基礎研修の修了義務化が決定しました。
2024年3月31日までは努力義務とされていますが、それ以降は無資格では介護士として働くことはできなくなります。
認知症介護基礎研修では、認知症介護の基礎となる知識と技術を学びます。
研修修了までに掛かる期間は、講義が3時間、演習3時間の合計6時間であり、1日で研修を修了できます。
介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は、誰でも受講できる介護の基礎から応用までを学ぶ研修です。
試験合格までに掛かる期間は平均で約3か月であり、修了すれば介護への理解が深まり、キャリアアップの1歩となります。
介護福祉士実務者研修
介護福祉士実務者研修は、介護士として働くうえで必要になる介護過程の展開や、認知症などについて学ぶことができ、介護福祉士国家試験を受験するためには受講しなければならない研修です。
標準的な研修時間は450時間と定められていますが、既に取得している資格によって受講する科目が免除されるため、研修終了までに掛かる期間はそれぞれ異なります。
介護福祉士
介護福祉士は、介護分野で唯一の国家資格です。
幅広い知識を活かして介護サービスをおこなったり、生活相談員などの役職につく場合も、介護福祉士の有資格者でないとならない事業所もあります。
介護福祉士を取得するには4つのルートがありますが、介護の実務経験を経て国家試験を受検する場合は、実務経験3年以上に加えて介護福祉士実務者研修を修了している必要があります。

介護分野の資格の一部をご紹介しましたが、このほかにも役立つ資格が多くあります。

異業種から介護士への転職を検討されている方は、このような資格取得に対して支援が手厚い職場を探してみるのもおすすめです。

コミュニケーションスキルが活かせる

介護士は介護サービス利用者や他のスタッフなど、人と接する機会が多い仕事であり、円滑に業務を行なうためにはコミュニケーションスキルが重要です。

東京都高齢者福祉施設協議会が実施した、「職員のやり甲斐アンケート」では、「普段の仕事で大切にしていることはありますか。」との質問に対し、「コミュニケーションとチームワーク」「報告・連絡・相談」「利用者に対する傾聴と受容」などの回答がありました。

いずれも異業種でも培われるコミュニケーションスキルに通じる部分があり、前職での経験を活かすことができます。

参照:東京都高齢者福祉施設協議会|職員のやり甲斐アンケート 報告書

介護士への転職を成功させるポイント

異業種から介護士への転職を成功させるには、どのようなポイントに注意するべきなのでしょうか?

介護士としてやりたいことを明確にする

介護士へ転職してやりたいことを明確にすると、転職後のミスマッチをなくすことができます。

介護士として働ける職場はさまざまな形態があり、業務内容も異なります。

そのため、それぞれの介護施設などで提供している介護サービスの種類を把握し、自分が想像している仕事内容とマッチしているか考えてみるのも大切です。

事前に情報収集をおこない介護サービスへの理解を深めることは、介護士として働いていく上でも役立ちます。

複数の求人を比較する

異業種から介護士へ転職する場合、未経験歓迎の求人をピックアップすると転職できる可能性は高くなります。

しかし、転職はできても給与面で前職を大きく下回るなど不安要素があると、安心して仕事を続けられなくなる場合があります。

そのため、自分が納得して働き続けられる職場を見つけられるよう、より多くの求人の条件を比較して、応募する求人を決めましょう。

介護業界の求人では、給与の総支給額に差はなくても、基本給・資格手当・夜勤手当に違いがある場合が多くあるため、注意が必要です。

介護分野の資格を取得しておく

転職を成功させるためには、事前に介護分野の資格を取得しておくという方法もおすすめです。

未経験で取得できる資格は認知症介護基礎研修、介護職員初任者研修、介護福祉士実務者研修があります。

介護施設などで働きながら資格を取得することもできますが、より多くの求人から職場を選びたい場合は、介護分野の資格を事前に取得しておくと選べる職場の幅が広がります。

>>>あわせて読みたい「認知症介護実践者研修って何を学ぶの?メリットは?体験談も紹介」
>>>あわせて読みたい「介護職員初任者研修とは?受けるメリットや取得する方法について」
>>>あわせて読みたい「介護福祉士実務者研修とは?資格の特徴と取得方法を徹底解説!」

介護士に将来性はあるの?

厚生労働省は2021年7月9日、今後必要になる介護職員数を発表しました。

2019年度時点で介護職員として働いている人数の約211万人を基準として、2023年度には22万人ほど増した約233万人が必要になるとの見通しであり、2025年度では32万人増の約243万人、2040年度に約69万人増の約280万人が必要になるとの見通しでした。

この推計からも見て取れるように、少子高齢化の影響で介護士は不足しており、今後も需要の増加が見込まれます。

よって、介護士は将来性のある職業といえるでしょう。

参照:厚生労働省|第8期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について

もらえる給与に影響する処遇改善手当

介護士には介護処遇改善手当という手当が支給されています。

介護士の収入は異業種と比べると低く、低収入は人手不足の原因の一つです。
高齢化が進む中で介護人財の不足は大きな問題となるため、賃金を改善して介護士の処遇を改善させる意味合いで、手当が支給されています。

厚生労働省が実施した調査結果では、介護処遇改善加算を取得している事業所の2019年2月の介護職員の平均給与額が300,120円だったのに対し、2020年2月には315,850円まで上昇しています。

さらに、2019年には介護職員等特定処遇改善加算という制度が追加されています。
技能・経験があり勤続年数が長い介護士の処遇改善を、重点的におこなうことが目的です。

これらの仕組みにより、キャリアアップやモチベーションを高めることができ、介護士として長く働き続けられるといえるでしょう。

しかし、いずれの制度も未申請であったり、要件を満たしていない事業所も存在します
そのような事業所では、給与に反映されないため、注意が必要です。

参照:厚生労働省|令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要

まとめ

異業種から介護士への転職を成功させるポイントと、介護士の将来性についてお伝えしてきました。

介護士としては未経験でも、これまでのスキルを活かせる場は多くあります。

介護について理解を深め、ご自身にマッチする職場探しに役立ててみてくださいね。
 

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