お役立ち情報
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奈良県の介護士の給与や転職市場について解説します。転職活動を始めるには、まずはお探しのエリアの転職市場について知っておくことが非常に大切です。今回は、奈良県で介護の仕事をお探しの方にぜひ知ってもらいたい、介護士の給与や転職事情などについて解説します。
はじめに、奈良県の介護事情について解説します。
総人口(千人) | 65歳以上人口(千人) | 高齢化率(%) | |
---|---|---|---|
2023年(令和5年) | 1,296 | 423 | 32.6 |
2030年(令和12年) | 1,215 | 429 | 35.3 |
2040年(令和22年) | 1,083 | 440 | 40.6 |
参照:日本の地域別将来推計人口(令和5(2023)年推計)|国立社会保障・人口問題研究所
参照:人口推計(2023年(令和5年)10月1日現在)|総務省統計局
奈良県の人口について、2023年から2040年にかけて急速に高齢化が進行していることがわかります。
2023年時点で奈良県の総人口が約129万人で高齢化率は32.6%であるのに対し、2030年には総人口が約121万人に減少し、高齢化率は35.3%に上昇します。
さらに2040年には総人口が約108万人まで減少する一方で、高齢化率は40.6%に達します。
このデータから、奈良県では人口減少と高齢化が同時に進行していることが分かり、今後の地域社会や経済において、高齢者の支援や介護士人材の確保が重要な課題となるでしょう。
必要介護職員数 | 推定介護職員数 | |
---|---|---|
2025年(令和7年) | 31,037人 | 27,571人 |
2040年(令和22年) | 35,615人 | 25,713人 |
参照:第8期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数(都道府県別)|厚生労働省
奈良県における介護職員の状況を分析すると、2025年から2040年にかけて介護職員の不足が深刻化することが予測されます。
2025年には、必要とされる介護職員数が約3万人であるのに対し、推定される介護職員数は約2万7千人となり、約3千人の人材不足が見込まれています。
さらに、2040年には必要介護職員数が約3万5千人に増加しますが、推定される介護職員数は約2万5千人に減少し、不足数は約1万人に拡大します。
このような状況は、高齢化の進行と共に介護需要が増加する一方で、介護職員の確保が追いついていないことを示しています。
この課題を解決するためには、介護職の待遇改善や人材育成、ICTやロボット技術の導入による業務効率化などが必要とされるでしょう。
ここでは、厚生労働省が発表しているデータをもとに、奈良県の介護士の給与事情について男女別に解説します。
男女計 | 男性 | 女性 | |
---|---|---|---|
全国平均 | 263,600円 | 282,400円 | 252,600円 |
奈良県 | 283,000円 | 297,000円 | 272,800円 |
参照:令和5年賃金構造基本統計調査|政府統計の総合窓口(e-Stat)
奈良県の介護士の給与相場を全国平均と比較すると、奈良県の介護士は比較的高い給与を受け取っていることがわかります。
男性の給与は全国平均に対して約14,600円ほど上回っています。
また、女性の場合も、全国平均に比べて約2万円も高くなっています。
これらのデータから、奈良県では介護職員の人材確保のために、比較的高い給与を提供していることが分かります。
このような給与水準は、職員の定着や新規採用において重要な要素となるでしょう。
男女計 | 男性 | 女性 | |
---|---|---|---|
全国平均 | 263,600円 | 282,400円 | 252,600円 |
大阪府 | 270,600円 | 292,600円 | 256,500円 |
京都府 | 274,100円 | 288,500円 | 262,700円 |
兵庫県 | 276,100円 | 296,100円 | 266,400円 |
奈良県 | 283,700円 | 297,000円 | 272,800円 |
滋賀県 | 264,900円 | 282,000円 | 254,100円 |
和歌山県 | 258,800円 | 282,900円 | 241,000円 |
参照:令和5年賃金構造基本統計調査|政府統計の総合窓口(e-Stat)
関西地方における介護士の給与相場を比較すると、奈良県の介護士の給与は他府県よりも高いことが明らかです。
奈良県の平均給与は全国平均を大きく上回っているだけでなく、ほかの関西府県と比較しても、比較的高水準な傾向にあります。
また、奈良県の男性介護士の平均給与は297,000円で、関西地域の中で最も高いという結果になっています。
奈良県のこの給与水準の高さは、介護職員の確保に向けた努力の一環であり、急速に進行する高齢化に対応するための戦略的な措置といえます。
今後も人材の確保と定着に向けて、給与水準を維持または向上させることが課題となるでしょう。
介護士の転職市場について解説します。
有効求人倍率 | |
---|---|
全国平均 | 3.63倍 |
奈良県 | 5.20倍 |
奈良県の介護士の有効求人倍率は5.20倍であり、全国平均の3.63倍を大きく上回っています。
このことは、奈良県において介護士の需要が非常に高く、供給が追いついていないことを示しています。
奈良県では、急速に進む高齢化に伴い介護サービスのニーズが増加しており、介護職員の確保が大きな課題となっています。
人手が不足している奈良県の介護業界では、給与水準の引き上げや労働環境の改善などの取り組みが進められています。
関西地方における介護士の有効求人倍率を比較すると、奈良県は5.20倍と、全国平均の3.63倍を大きく上回り、関西地域で最も高い求人倍率となっています。
他府県と比較してみても、奈良県の求人倍率が突出して高いことがわかります。
この高い求人倍率は、奈良県における介護人材の深刻な不足を示しており、介護職員の需要が供給を大幅に上回っていることを意味します。
そのため、奈良県は関西地域でも特に介護士の需要が高く、求人数が多い地域であるということが分かります。
男女計 | 男性 | 女性 | |
---|---|---|---|
全国平均 | 44.4歳 | 41.8歳 | 45.9歳 |
奈良県 | 44.4歳 | 43.3歳 | 45.3歳 |
参照:令和5年賃金構造基本統計調査|政府統計の総合窓口(e-Stat)
奈良県の介護士の平均年齢は44.4歳で、これは全国平均と同じです。
しかし、男女別に見ると、奈良県の男性介護士の平均年齢は全国の男性平均より高くなっています。
一方で、奈良県の女性介護士の平均年齢は全国の女性平均より若干低いです。
高齢化が進む中で、介護職に若年層を引き入れるための対策が必要であり、年齢に応じた職場環境の改善も求められます。
男女計 | 男性 | 女性 | |
---|---|---|---|
全国平均 | 8.2年 | 8.2年 | 8.2年 |
奈良県 | 8.5年 | 7.5年 | 9.3年 |
参照:令和5年賃金構造基本統計調査|政府統計の総合窓口(e-Stat)
奈良県の介護士の平均勤続年数は8.5年で、全国平均の8.2年を上回っています。
特に女性介護士の平均勤続年数は9.3年で、全国平均よりも長く、安定した職場定着が見られます。
一方、奈良県の男性介護士の平均勤続年数は全国平均よりやや短いです。
このことから、女性介護士は比較的長期間にわたって勤務している傾向がある一方で、男性介護士は離職率が高い可能性が考えられます。
これを改善するために、男性介護士に対する職場環境の整備やキャリアアップの機会の提供が重要です。
奈良県では、介護業界の人手不足解消に向けた取り組みを行っています。ここでは、奈良県が行っている取り組みを3つご紹介します。
介護の資格取得を目指している方に向けた支援制度です。
介護福祉士の資格取得に必要な費用をの貸し付けを受けられます。
介護士を目指す方や、一度介護業界を離れた方の再就職などのサポートを目的としています。
資格取得後、規定の条件を満たした方は貸付金の返還が免除されます。
県が定めた基準をクリアした施設や事業所に認証を与え、該当の事業所については県から公表する制度です。
介護業界で働くことを目指す学生や求職者が知りたい情報を見える化することで、安心して就職できるよう支援する目的で行われています。
また、認証を受けた事業所にとっても、採用活動の際にアピールできるポイントにもなります。
参照:奈良県福祉・介護事業所認証制度|福祉・介護の仕事魅力情報なら
これまでほかの分野で就業されていた方で、介護業界への就職を目指されている方に向けた支援です。
就職準備に必要な費用を最大20万円まで支援するという内容で、資格取得費用や被服費、転居費などにあてることができます。
また、定められた期間介護業務に従事することで、支援金の返還が免除されます。
今回は、奈良県の介護士の給与事情や転職市場について解説しました。
平均給与や有効求人倍率などの情報を正しく知っておくことで、転職活動の際に役立てることができます。
また、介護求人ラボでは転職に詳しいプロが入職までのサポートをおこないます。
奈良県で介護のお仕事をお探しの方は、ぜひ介護求人ラボのキャリアアドバイザーにご相談ください。
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