介護職の定年は何歳?定年まで働くコツや定年退職後も働く方法

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介護の仕事は体力を使う仕事が多いため、歳を重ねるにしたがって働き続けるのが難しいというイメージがあります。実際、現在介護現場で働いている皆様の中にも「何歳まで続けられるだろうか?」と不安に思っている方も多いのではないでしょうか。一方で、定年退職した後もまだまだ働きたいと考える方も増えています。そこで今回は、末永く介護の仕事を続けるポイントや定年退職後の働き方についてご紹介していきます。

介護職の定年制度について

他の一般企業と同様、介護施設にも定年制度が設けられていることが一般的です。

公益財団法人 介護労働安定センターの調査によると、全国の介護保険サービス事業所のうち定年制度を設けているのは80.6%でした。
また定年年齢で最も多いのは「60歳」で44.4%、国が定年制度の基本と示している「65歳」定年制の施設は35.5%でした。

国の取組としては、「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」(高年齢者雇用安定法)の改正で定年制度を70歳まで延長することが努力義務とされました。

一方で、介護施設での定年制度は未だに最低条件である「60歳」に留まっている事業所が多くなっています

施設の“財産”である経験・知識・技術を持った職員が早期に退職することで、介護現場の弱体化や人手不足に拍車をかけることが懸念されています。

1人でも多くの介護職を確保し、長期間に渡って働き続けられる環境を整えることが重要になってきているのです。

参照:公益財団法人 介護労働安定センター|令和2年度 介護労働実態調査

定年まで無理なく働くコツ4選

介護職員一人ひとりが無理せず安定して働き続ける工夫をすることで、心身の不調を防いで長く働くことができます。

以下では、定年まで無理なく働く4つのコツについて紹介します。

ストレスをためない

定年まで無理なく働く1つめのコツは、ストレスをためないことです。

体調不良の原因としてストレスが多く報告されているだけでなく、ストレスの蓄積によって集中力が失われると、介護事故や介護士自身が怪我をしてしまうリスクが高まってしまうためです。

就労意欲の低下や勤務先への不信感へも繋がってしまい、長期就労が困難となってしまう心配があります。

ストレスを溜めないためには、何でもいいので趣味を見つけたり気分転換できる方法を考えてみたりするといいでしょう。

例えば運動や映画鑑賞、読書、散歩などが挙げられます。

特に運動はストレス発散に役立つだけでなく、健康維持や介護の仕事で体を傷めないような体作りにも役立つでしょう。

>>>あわせて読みたい「介護士のためのメンタルヘルスチェック|ストレスの原因と解消法」

 

定期的な体のケア

定年まで無理なく働く2つめのコツは、定期的に体をケアすることです。

介護の仕事の中でも、特に身体介護は体に負担がかかります。

腰痛を訴える人は非常に多く、手首や肩・膝等の関節に痛みを抱えながら仕事をしている人も。

また、介護の仕事は早朝勤務や夜勤もあることから体調を崩しがちになります。

定期的に健康診断を受け、引っかかったときは早めに受診し治療しましょう。

介護職は体に負担がかかりやすい職業。

定期的に体をケアすることで腰痛予防や健康維持に努めることが、定年まで元気に働くポイントです。

介護職から他職種へ転向する

定年まで無理なく働く3つめのコツは、介護職から他職種へ転向することです。

介護の現場には生活相談員やケアマネジャー・事務職・管理職・送迎運転手・施設営繕業務等の現場以外で利用者を支える職種があります。

体力に自信がなくなったとしても、職種を変更することで引き続き介護関係の仕事を続けることができるでしょう。

例えば生活相談員やケアマネジャーの仕事は、介護現場での経験を活かしながら利用者の生活全体を土台から支える大切な職種。

夜勤や早朝勤務といった不規則勤務ではなくなるケースが多いですし、入浴介助やオムツ交換巡りといった体力に負担がかかるような業務もありません。

ただし、生活相談員やケアマネジャーは介護職の上位職種に位置づけられている場合が多く、一定の経験や資格が必要です。

介護職からの転向を考えるのであれば、まずは介護職としての経験を積みながら資格取得を目指すことが大切です。

働き方を工夫する

定年まで無理なく働く4つめのコツは、ライフステージに合わせて働き方を工夫することです。

介護の仕事は土日も関係ない不規則勤務が多いため、家庭の事情で勤務継続が難しくなる場合も。

しかし家庭の事情を考慮した働き方を選ぶことで、ワークライフバランスの取れた働き方が可能になります。

例えばデイサービスやデイケアといった通所系の施設であれば、勤務時間がある程度固定されて夜勤もないので子育て世代でも安心して働くことが可能です。

土日は休まないといけない、家庭内で子育てや介護をしないといけないといった場合は、時間に融通の利くパート職員として働く方法も。

自分に合った働き方を見つけることで、長く介護現場で働くことにつながるでしょう。

介護職は定年後も再雇用されやすい!

介護職は、定年後も引き続き今勤務している施設で働くことができる場合が多いです。

公益財団法人 介護労働安定センターの調査によると、89.8%の介護施設が定年後の再雇用制度や勤務延長制度を導入しています。

また、再雇用制度での雇用限度年齢は「年齢の定めなし」が 38.6%「65 歳」が 38.0%「66 歳以上」が 19.0%となっています。

このように、仮に定年到達した場合でも希望する場合は継続的に働くことができる仕組みが整ってきているのです。

継続雇用制度については勤務先の法人が作成する「就業規則」によって定められています。

まずはご自身の会社の就業規則を確認し、疑問がある場合は総務担当の職員に聞いてみるとよいでしょう。

参照:公益財団法人 介護労働安定センター|令和2年度 介護労働実態調査

定年後に無理なく働くためには

仮に継続雇用制度で引き続き働けると言っても、やはり定年後は以前のようにバリバリ現場の第一線で働くのは難しいかもしれません。

定年後も引き続き働くためには、ご自身の体調や家庭事情に応じた無理のない働き方に変えることがおすすめです。

例えば、体力に自信がない場合は入浴介助や排泄介助などの負担がかかる介助ではなく、食事介助やその他介助の補助業務など負担が少ない業務に転向する方法があります。

また、それまで得てきた経験や知識を活かしてケアマネジャーや介護職員の指導業務、管理業務が考えられることも。

今の職場に拘らないのであれば、初任者研修や実務者研修を運営しているスクールに転職し、後身を指導することで間接的に介護現場を支えるということも可能です。

定年後は現場のサポートに回る・介護職以外の方法で現場を支えるような仕事をすることが、無理なく長く働き続けるポイントになるでしょう。

まとめ

ここまで、介護職の定年退職に関する情報について以下の通りご紹介してきました。

介護施設では「60歳定年」としている事業所が最も多い

定年まで無理なく働くためには、「ストレスをためないこと」「定期的に体をケアすること」「介護職から他職種へ転向すること」「働き方を工夫すること」がポイント

定年後は、希望者を少なくとも65歳までは継続雇用するように義務付けられているので安心

定年後に無理なく働くためには、現場のサポートに回ったり介護職以外の方法で現場を支えたりするような仕事がおすすめ

これらの情報が、少しでも皆様のお役に立てば幸いです。最後までご覧いただき、ありがとうございました。

 

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