介護施設で盛り上がる!百人一首レクのルールやポイントを解説

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介護施設で行うレクリエーションとして、「百人一首」が注目されているのをご存知でしょうか。古くから多くの人々に親しまれている百人一首は、利用者様にも馴染み深い遊びの1つです。本記事では、介護施設で百人一首レクを行うメリットやポイント、おすすめの遊び方などについて解説します。

百人一首とは?

百人一首とは、13世紀前半に編纂された和歌集のことであり、正式名称は「小倉百人一首」といいます。

鎌倉時代の有名な歌人であった藤原定家が、飛鳥時代から鎌倉時代に活躍していた100人の歌人の歌を1つずつ選んだため、百人一首と名付けられました。

江戸時代になり、ポルトガルからかるたが伝わったことをきっかけに、百人一首の歌を用いたかるた遊びが流行するようになったといわれています。

 

百人一首の基本的なルール

百人一首を用いた競技かるたには、さまざまなルールが存在します。

ここでは、百人一首の基本的なルールを説明します。

1対1で戦う

一般的に行われる百人一首は、1対1の個人戦です。

プレイヤーのほかに、札を読み上げる読み手と呼ばれる役割の人が1人必要になります。

100枚の取り札から50枚を取り出し、その内の25枚を自陣に3段に分けて並べます。

その後、15分間で札の位置を覚えます。

読み札と取り札

百人一首には読み札と取り札と呼ばれる2種類の札があります。

読み札には歌の上の句も下の句も書かれていますが、取り札には下の句しか書かれていません

そのため、札を取る側の人は、読み手が上の句から読み上げた段階で下の句を連想できるように覚えておくことで、相手よりも有利に札を獲得しやすくなります。

自陣の札を先になくした方が勝ち

読み上げられた札に先に触れた方が、その札を得ることができます。

取った札が自陣にあった場合は、そのまま札を自分の手元に置きます

相手の陣地にあった札を取った場合は、自陣から選んだ札を1枚相手の陣地に置きます

また、この札を送り札といいます。

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介護施設で百人一首レクを行うメリット

介護施設で百人一首レクを取り入れることによって、どのようなメリットがあるのでしょうか。

以下では、介護施設で百人一首レクを行うメリットを4つご紹介します。

高齢者の方にとって馴染みやすい

百人一首は、古くから愛される日本の伝統的な遊びの1つです。

そのため、利用者様にとっても馴染み深く、親しみやすさや子どものころの懐かしさを味わうことができます

普段はレクリエーションに消極的な利用者様にも、馴染みのある百人一首のレクリエーションであれば、積極的に参加していただきやすいというメリットがあります。

認知症予防になる

上の句が読み上げられるのを聞いて下の句を連想したり、札の位置を覚えたりすることで、頭の体操や脳の活性化につながります

また、札を取るという動作で、程良く身体を動かすこともできます

頭や身体を動かすことで、百人一首を楽しみながら、認知症予防の効果も期待できるでしょう。

ルールのアレンジがしやすい

百人一首は、一般的な競技かるたのルール以外にもさまざまな遊び方が存在します。

1対1というルールにとらわれず、以下のような遊び方をすることも可能です。

チームを組んで戦う

普通のかるたのように遊ぶ

坊主めくりなど別のゲームをする

ルールを柔軟に変更することで、小さいお子様から高齢者の方まで幅広い世代の方が百人一首を楽しむことができるでしょう。

誰でも参加しやすい

百人一首はテーブルの上で遊べるため、身体を動かすことが難しい利用者様でも座ったまま参加できるというメリットがあります。

さらに、文字を大きく印刷したものを札として使用したり、読み札を印刷した紙をホワイトボードに貼り付けたりすれば、目の見えにくい方や耳が聞こえにくい利用者様にも楽しんでいただけるでしょう。

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介護施設におすすめ!百人一首の簡単な遊び方3選

介護施設におすすめの、百人一首の遊び方を3つご紹介します。

坊主めくり

百人一首の読み札のみを使った有名な遊び方です。

読み札の絵柄が見えないよう、裏向きにして積み上げる。

1人ずつ順番に1枚めくっていく。

最終的に一番多くの札を持っていた人の勝ち!

めくった札が殿(男性)の場合:そのまま自分の手札として置く。
めくった札が僧侶(坊主)の場合:自分の手札をすべて山札の横に積む。
めくった札が姫(女性)の場合:山札の横に積まれた札を全て自分の手札にできる。

散らし取り

百人一首のルールを簡略化し、一般的なかるたと同じルールにしたものです。

100枚の取り札を散らし、読まれた歌の札を取る。

100枚すべての札が読まれるまで続ける。

最終的に最も多くの札を獲得した人が勝ち!

源平合戦

本来の競技かるたのルールを、複数人で遊べるようにルールをアレンジした遊びです。

源氏と平氏の2組に分かれ、札を50枚ずつに分ける。

札を自分のチームの方に向けて3段に分けて並べる。

通常の競技かるたと同様にゲームを進める。

先に自陣の札がなくなった方の勝ち!



介護施設で百人一首レクをより楽しむためのポイント

介護施設で行う百人一首を、より楽しむためのポイントをご紹介します。

決まり字を知る

百人一首には、この音まで聞けばどの札が読まれているのか特定できる、という字があり、これを決まり字と呼びます

決まり字を把握しておくことで、どの札が読まれているのかを素早く判断できるため、相手よりも早く札を取りやすくなります。

<例>ほととぎす 鳴きつる方を ながむれば ただ有り明けの 月ぞ残れる
百人一首の中で「ほ」で始まる歌はこの1首しかないため、1文字目の「ほ」を聞いた時点で、読まれている札はこの1首しかないと断定できる。

得意札を決める

得意札とは、「この札だけは絶対に自分が取る」と決めている札のことです。

自分のお気に入りの歌を決め、その札の位置を毎回把握するようにします。

そうすることで、自分の得意札が読まれたときにいち早くその札を獲得できる可能性が高くなります。

得意札を選ぶ際の理由は、歌の意味合いやリズム感など、人によってさまざまです。

歌の背景を学ぶ

100首の歌にはそれぞれ背景があり、当時の歌人の思いなどが込められています。

特に、百人一首の歌の中の43首は恋愛に関する感情を歌ったものなのです。

歌から読み取れる当時の歌人たちの気持ちを知ることで、百人一首をより身近なものに感じられるでしょう。

 

介護施設で百人一首レクを行う際の注意点

介護施設で百人一首レクを行う際に、注意したいポイントについて解説します。

安全に遊べる場所を確保する

百人一首は、椅子に座ったままテーブルの上で遊ぶことができます。

しかし、札を並べるためのスペースや、複数人で遊ぶ場合は利用者同士がぶつからないように十分な場所を確保する必要があります。

安全に百人一首で遊んでいただくためにも、百人一首レクをする場所には配慮しましょう。

ルールを明確にする

利用者様の中には百人一首のルールをあまり知らないという方もいます。

レクを始める前に、百人一首のルールをしっかりと周知するようにしましょう。

また、百人一首や百人一首を使った遊びにはローカルルールが存在する場合もあります。

ルールをあらかじめ統一しておくことで、利用者様同士の揉め事などを防ぐことができます。

誰でも参加できる工夫をする

利用者様が楽しくレクに参加できそうか、事前にルールを見直しておくことが重要です。

ルールや遊び方を工夫し、どなたでも参加できるレクを実施しましょう。

レクリエーションにあまり参加したがらない利用者様がいる場合は、本人の気持ちを優先し、強制的に参加させることは控えるようにします。

>>>あわせて読みたい「高齢者の介護レクにおすすめのパラスポーツ「ボッチャ」とは?」

 

まとめ

今回は、介護施設で楽しめる百人一首レクについて解説しました。

日本で古くから伝わる百人一首は、利用者様にとっても親しみがあり、介護施設のレクとしてもおすすめの遊びです。

ぜひ本記事を参考に、どなたでも参加しやすいようなルールを考え、施設で百人一首レクを取り入れてみてください。

 

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