お役立ち情報
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介護現場では、使わないように注意すべきNGワードがいくつか存在します。介護士が使ってはいけないNGワードにはどのようなものがあるのでしょうか。今回は、介護職のNGワードや使ってはいけない理由などについて解説します。
介護現場でついつい使ってしまいがちなNGワード。
主に以下のような項目が介護のNGワードとして挙げられます。
❶タメ口
❷上から目線
❸赤ちゃん言葉
❹呼び捨てやあだ名呼び
❺命令口調
❻侮辱表現
❼スピーチロックに該当する表現
ここからは、上記のNGワードについて詳しく解説します。
利用者様にタメ口を使って話すことはNGです。
利用者様は事業所にとって大切なお客様であり、人生の先輩であるということを忘れてはいけません。
いくら利用者様と親しい仲になれたとしても、最低限の言葉遣いには気をつけるべきです。
介護職員という立場にある以上、利用者様には敬語を使って会話しましょう。
利用者様に上から目線で話しかけることはNGです。
「ご飯食べさせてあげますよ」「早くトイレに行ってください」のような言葉がけをしてはいけません。
介護職員は利用者様に寄り添った目線で接することが大切。
「職員である自分のほうが上だ」と考え傲慢な態度を取らないようにしましょう。
高齢である利用者様に「お利口さんですね~」「お口あーん」のような赤ちゃん言葉を使うこともNGです。
利用者様は生活に必要な介助を受けているだけであって、赤ちゃんではありません。
赤ちゃん言葉で話しかけられると気を悪くする方も少なくないでしょう。
利用者様に対して優しい口調で話しかけたくなる気持ちは分かりますが、赤ちゃん言葉で話しかけることの内容に気をつけましょう。
利用者様の名前を呼び捨てしたり、あだ名で呼ぶことはNG。
「〇〇君」「〇〇ちゃん」という呼び方も避けるべきです。
50〜60代の、比較的利用者様と年齢の近い職員に多くみられますが、本人やご家族からすると失礼にあたります。
利用者様の名前は本名で「〇〇さん」と呼ぶようにしましょう。
利用者様に命令口調で話すことも絶対にNGです。
「〇〇しなさい」「〇〇はやめて」のような命令口調は、利用者様の気を悪くしクレームにつながることも。
「〇〇しましょう」「〇〇はやめましょう」のような優しい言い方に変換することがポイントです。
「ボケてる」「ヨボヨボ」のような利用者様を侮辱する表現は絶対に使ってはいけません。
これらは高齢者の人格を侮辱する表現であり、介護現場だからといって使っていい表現ではないのです。
本人の前ではもちろんですが、職員同士の会話で使用することもやめましょう。
スピーチロックとは、介護士の言葉で利用者様の言動を抑え込むことです。
見た目ではわからないため、だれもが気づかないうちに拘束にあたる声かけをしている可能性があります。
言葉による抑制がもたらす影響は大きいです。
スピーチロックをすることで利用者様が自分のしたいことが言えなくなり、それはやがて日常生活動作の低下にもつながります。
介護現場で働く方は「もしかしたら自分もスピーチロックをしているかも」と振り返り、言葉の言い換えを意識するようにしましょう。
>>>あわせて読みたい「スピーチロックとは?現場事例や言い換え表を解説」
介護現場でNGワードを使ってはいけないことには、以下のような理由があります。
❶社会的信用を失う
❷クレームの増加につながる
❸職員全体のレベルが低下する
❹虐待につながる可能性がある
❺利用者様に悪影響を及ぼす
「どうして使ってはいけないのか」ということを認識し、NGワードを使わない取り組みを職員全体で行いましょう。
ここでは、上記の理由について詳しく解説します。
NGワードが日常的に使用されている事業所は、社会的信用を失ってしまいます。
事業所の口コミはインターネットや業界のあいだですぐに広まってしまうもの。
「あの施設では利用者様への言葉遣いが問題らしい」という口コミが広がってしまうと、社会的信用を失い最悪の場合閉所に至ることもあります。
職員の言葉遣いが原因でクレームが増加することも多々あります。
利用者様ご本人から受けることもあれば、ご家族の方から受けることも。
言葉遣いのクレームは裁判など大きなトラブルにつながりにくいクレームではありますが、一度受けたときは二度と発生しないように改善に努める必要があります。
誰か一人の間違った行動を容認してしまうことにより「あの人がタメ口使ってるから自分もいいんだ」と職員全体に伝染し、施設内でNGワードが常態化してしまうことも。
NGワードが常態化してしまうことで、職員全体のホスピタリティレベルが低下してしまいます。
レベルの低い職場では、嫌気がさした優秀な職員が自然と離れていってしまい、結果としてレベルの低い職員だけが残ってしまうなんてこともあるでしょう。
言葉遣いの歪みは、放っておくといつか行動の歪みにつながります。
利用者様に命令口調で指図することが常態化し「利用者様=見下していい」という認識が染みついてしまうことで、知らずのうちに手が出てしまい虐待事件が発生してしまうことも。
このような事件発生の抑制のためにも、言葉遣いから気を付けることは大切です。
職員がNGワードを日頃から使用していることで、利用者様にストレスが溜まってしまい身体に悪影響を及ぼしてしまうことも考えられます。
「生意気な職員」に反発する気持ちで職員に暴力的になったり、ケアに協力的になってくださらないというパターンも。
「人の態度は他の人に写るもの」だと考えて、利用者様のストレスにならないような言葉がけを心がけましょう。
介護現場でNGワードを使わないためには、職員全体で取り組むことが大切です。
以下の点を押さえて、いつも利用者様を敬う気持ちを忘れないことを心がけましょう。
●利用者様もお客様である
●利用者様は人生の先輩である
●利用者様の命をご家族からお預かりしている
●社会人として正しい言動をすべき
正しい言葉遣いは、事業所全体へのプラスイメージにもつながります。
利用者様・ご家族・職員の全員が気持ちよく介護に参加できるよう、NGワードを使用しないよう取り組みを行うことが大切です。
介護現場でのNGワードには、タメ口や命令口調、赤ちゃん言葉やスピーチロックにあたる表現などが挙げられます。
NGワードを使用することは、利用者様にご迷惑をおかけするだけでなく職員全体のレベル低下につながることも。
NGワードを使わないためには、職員全員で言葉遣いについての取り組みを行うことが大切です。
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