介護職はお局が多い?お局介護職との上手な付き合い方を解説

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どこの業種・業界にもいる「お局」と呼ばれるベテラン従業員ですが、介護業界では他の業界に比べて「お局介護職」が多いといわれています。介護業界では、お局との関わり方に悩み、転職を検討する介護職も少なくありません。本記事では、お局介護職との上手な付き合い方について解説します。

介護業界はお局が多い?

「お局」という言葉の由来となった人物は、江戸城の大奥を仕切っていた「春日局(かすがのつぼね)」。

春日局は、戦国末期から徳川初期にかけ徳川三代将軍・家光の乳母となり、やがて大奥を取り仕切る影響力を政治の場に発揮した人物です。

現代社会では、「組織における影の女性権力者」という意味合いで、「お局」という言葉が使われています。

介護業界は30代~50代の女性介護職員が多く活躍しているため、他の業種・業界に比べるとお局が多いといわれています。

「介護職としての勤続年数が長い」「介護職のチーム・グループの中心人物」「発言力がある」という女性介護職がお局の特徴であると言えるでしょう。

「お局」と呼ばれる介護職が存在する理由

なぜ、「お局」と呼ばれる介護職が存在するのでしょうか。

あまり周知されていませんが、お局介護職にも、理不尽な態度をとったり周囲の介護職を振り回してしまったりする理由があります。

ここでは、お局介護職が存在する理由について3つご紹介します。

自分自身のプライドを守ろうとしているから

介護業界は、実務経験年数や保持資格に応じて昇給・スキルアップしていくシステム。

そのため、勤務年数の長さやスキルの豊富さが重要視されがちです。

「私はこの職場で20年以上介護の仕事を続けてきた」「今は引退したけど、数年前まで主任をしていた」など…

お局介護職と呼ばれる方は、自分自身の勤務年数の長さやスキルの豊富さを新人や後輩に誇るうちに、「この人はプライドが高すぎて関わりにくい」と思われてしまうのです。

ストレスや悩みを抱えているから

いくら勤務年数が長くても、仕事やプライベートでの悩みは誰にでも平等にあります。

しかし、お局介護職と呼ばれる方ほど、プライドが高く、仕事やプライベートの悩みを周囲に相談することを遠ざけています。

その分、さらにストレスが溜まり、新人や後輩に八つ当たりしてしまうことから、「あの人は怖い」と思われて、周囲から距離を置かれてしまうのです。

自分自身のスキルに自信がないから

お局介護職は、他の介護職に対して高圧的に接したり、プライドが高くてとっつきにくいという印象を持たれたりしがちです。

周囲に対していかにも自信に満ち溢れたような行動をとっているのは、自分の悩みや劣等感を隠すためでもあります。

「介護の仕事を20年以上続けて来たけど、本当にこれでよかったのだろうか」
「今更だけど、介護職よりも接客業の方が自分に向いていたのではないか」

こういった悩みや劣等感を隠し「自分は今の仕事を長年続けてきて良かった」という、正反対の態度をとることで、自分に自信を持たせているのです。

本当に困った…お局の理不尽な言動事例2つ

お局介護職が周囲から敬遠される理由には、周囲への理不尽な言動が挙げられます。

お局介護職はどのように、周囲の介護職を振り回しているのでしょうか。

ここでは、お局介護職の理不尽な言動の事例を2つご紹介します。

【事例1】独身者への当たりが強い

訪問介護事業所で「お局」と呼ばれている60代の正社員女性介護職員がいます。

彼女は、新人として配属された30代未婚の男性介護職や20代未婚の女性介護職を数年ほどで退職に追いやってしまいました。

その原因は、未婚者を貶すような発言があったからです。

「結婚していないから、洗濯や掃除がロクにできない」
「やっぱり未婚者はダメね」

新人はお局介護職からこのような発言を受けたことを上司に相談しましたが、いわゆる「事なかれ主義」の上司は話を聞くだけで、お局介護職に注意をしません。

こんな職場にいるなら、転職した方がましだと判断した新人2名は退職を決意しました。

【事例2】自分の思い通りにならないとすぐに機嫌を損ねる

デイサービスで「お局」と呼ばれている50代の女性介護主任がいます。

彼女はこれまで幾度となく新人育成を任されましたが、少しでもうまくいかないことがあると、すぐに機嫌を損ねてしまいます。

デイサービスと同じ敷地内にある訪問看護ステーションへ行き、勤務時間中であるにもかかわらず訪問看護師へ新人の愚痴を溢すのです。

「新人が全く言うことを聞かない」
「中途採用された新人が、他のデイケアで介護経験があるって言っていたのに、利用者のトイレ誘導1つロクにできない」

こういった愚痴を溢しているうちに、「デイサービスの主任は怖い」という評判が全部署に広まり、デイサービスへの配属を希望する介護職が極端に減ってしまいました。

お局介護職との上手な関わり方

お局介護職は様々な悩みや葛藤があった末、自分自身のプライドを守るために新人や後輩にキツく当たったり、理不尽に振る舞ったりしてしまいます。

しかしながら、いくらお局介護職の心理を理解したとしても、実際にお局介護職を目の前にすると、どう接して良いのか分からないものです。

お局介護職との上手な関わり方の基本は、「そっとしておくこと」「報連相をマメに行うこと」の2つ。

お局介護職の機嫌が悪い時は、そっとしておくことに限ります。

しかしながら、大事な報告がある場合に、他の介護職や上司に報告を行うと、「なんで私に言ってくれなかったの?」と怒られてしまいます。

連絡事項や大事な報告がある場合は、お局介護職の機嫌が良い時を見計らいながら、マメに伝達することが大切です。

お局に嫌われないためのコツ

お局介護職に嫌われてしまうと、悪口を言われたり理不尽に怒られたりと、人間関係に疲れて部署異動や転職を選ばざるを得ない状況になるかもしれません。

お局介護職に嫌われず、今の職場で長く仕事を続けるためのコツを3つご紹介します。

お局介護職の話を否定しない

お局介護職はプライドや承認欲求が高い傾向にあるため、お局介護職がする仕事の指示や話は否定したり遮ったりせずに、丁寧に聞いて共感しましょう。

もしお局介護職がした仕事の指示に間違いがあったとしても指摘をせず、周囲の介護職に相談しながら適切な対処・対応を見つけることが大切です。

また、お局介護職の話は何でも共感するべきではありません。
上司や同僚の悪口に共感すると、職場の人間関係トラブルに巻き込まれてしまいます。

上司や同僚の悪口は、軽く相槌をうちながら聞く程度にしておきましょう。

目の前の仕事をきっちりとこなす

お局介護職は「重箱の隅を楊枝でほじくる」ということを好みます。

他の介護職がきっちり仕事ができているか、適宜チェックするのです。

「あの人は仕事ができない」と思われてしまうと、敵視されたり、裏で悪口を言われたりしてしまいます。

お局介護職に指摘を受けないよう、目の前の仕事をきっちりこなすことに徹しましょう。

お局介護職の退職を静かに待つ

介護業界では、60歳を過ぎても活躍する介護職が多くいます。

介護職の年齢層は他の業種・業界に比べて高く、30代~50代の人が多く活躍しています。

そのため、お局介護職の年齢層も他の業種・業界より高く、50代・60代の人が「お局」と呼ばれていることが多いです。

介護職は夜勤を含む不規則勤務かつ、肉体労働。

いくら介護の仕事を長く続けたいと思っていても、60代を過ぎてくると体力的な限界を感じ、退職する人も増えていきます。

お局介護職がもし60代を超えていたら、あと数ヶ月や数年の辛抱だと思い、お局介護職の退職を静かに待つのも得策でしょう。

まとめ

お局介護職に嫌われてしまうと人間関係トラブルに発展してしまいます。

心を病んでしまい、部署異動や転職を選ばざるを得ない状況になるかもしれません。

今の職場に長く居続けたいと思うのであれば、お局介護職との上手な関わり方を理解し、実践していくことが大切です。

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