お役立ち情報
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介護施設でも起こってしまうことのある、介護職員の上司からのパワハラ。介護施設で起こるパワハラには、丁寧でスピーディに仕事を行わなければならない介護現場特有の理由があります。今回は、パワハラとは何か、介護施設で起こってしまうパワハラの例や、対応方法について解説します。
パワハラは、正しくは「パワーハラスメント」と呼ばれる職場内虐待の一種です。
厚生労働省では、パワハラを以下のように定義しています。
❶優越的な関係に基づいて(優位性を背景に)行われること
❷業務の適正な範囲を超えて行われること
❸身体的若しくは精神的な苦痛を与えること、又は就業環境を害すること
この❶~❸の要素を全て満たすもの
パワハラは上記の❶〜❸を全て満たすものであり、具体的には以下の6つの類型に分類されます。
身体的な攻撃 | 殴る、蹴るなどの暴力を振るうこと |
---|---|
精神的な攻撃 | 人格を否定する発言など精神的苦痛を与えること |
人間関係からの切り離し | 仕事を与えない、隔離させる、チームから外すなど |
過大な要求 | 理不尽な要求をする、無理な量の仕事を振るなど |
過小な要求 | 誰にでもできるような簡単な仕事しか与えないなど |
個の侵害 | プライバシーやプライベートの過度な詮索など |
パワハラはさまざまな職場で発生しうるものであり、介護施設も例外でもありません。
上記に該当するようなパワハラが横行されている場合、施設全体をあげて改善に向けた取り組みを行う必要があります。
介護現場で発生するパワハラには、具体的にどのような例があるのでしょうか。
先述した6類型に当てはめて紹介します。
殴ったり蹴ったりなど、暴力を伴う攻撃はパワハラにあたります。
また殴る・蹴る以外にも、小突いたり胸倉を掴んだりといった行為もパワハラです。
<具体例>
●イライラして物を投げつけられる
●介助のミスをしたときに足を蹴られる
●服を掴まれ雑に引っ張られる
●書類で頭を叩かれる
ミスに対して必要以上に叱責したり、恐怖心を与えるほどの罵倒は、精神的なパワハラにあたります。
また暴言や人格否定など、精神的な苦痛を与えるような言動もパワハラです。
<具体例>
●利用者様の前で怒鳴られる
●「役立たず」「クズ」といった暴言を吐かれる
●「ちゃんとできないとクビにする」と脅される
●威圧的な態度を取られる
●学歴を馬鹿にされる
他の職員とのコミュニケーションを取らせず、孤立させるように仕向けることはパワハラにあたります。
人間関係からの切り離しによって伝達ミスなどが増え、それにより身体的・精神的な攻撃につながることも。
<具体例>
●申し送り事項を自分にだけ伝えてくれない
●あいさつしても無視される
●話しかけても応えてくれない
●飲み会やイベントなどに自分だけ誘われない
能力に対して無理のある要求をしたり、理不尽な要求をすることもパワハラです。
残業させるように仕向けたり、誰か一人だけの負担が重くなるように仕向けることもパワハラにあたります。
<具体例>
●入浴介助や排泄介助などの負担のかかる業務ばかり任せられる
●一人ではできない業務を一人でやれと指示される
●無理なシフトを組まされる
●十分な指導もないまま業務を任される
誰にでもできるような簡単な業務や雑務ばかり任せ、本来の業務をさせないこともパワハラにあたります。
効率的に仕事をすることが大切な介護職では、少し仕事が遅いだけで「もういいよ」と過小な要求をされてしまうことも。
<具体例>
●介助業務をさせてもらえない
●指導をしてもらえない
●書類整理や掃除などの雑務しかさせてもらえない
●理由もなくシフトを減らされる
自分が話したくないと訴えているにもかかわらず、職員のプライベートのことを深く詮索することもパワハラです。
交際相手やパートナーの有無を執拗に聞かれたり、休日のことを無理に聞き出すなどの行為もこれにあたります。
相手に悪意がなくても、本人が不快に感じている場合はパワハラになるため注意が必要です。
<具体例>
●プライベートのことを無理やり聞き出そうとする
●有給の理由を深堀りされる
●飲み会やイベントに欠席するときに理由を述べさせられる
●個人のSNSを監視される
介護施設で職員からのパワハラが起こってしまったら、どのような取り組みを行うべきなのでしょうか。
また起こさないための対策方法についても解説します。
もしパワハラの被害者になってしまったときは、我慢せず誰かに相談する方法を考えましょう。
大切なことは自分の身を守ることです。
被害を受ける可能性があると感じたときは、距離を取ることも大切です。
またそのことを誰かに相談することで、解決の糸口を掴めるかもしれません。
しかし相談相手は考えて選ぶことがポイント。
相談相手の選び方は、後述で詳しく解説します。
パワハラは個人で対策するものではなく、施設全体で対策することが大切です。
パワハラは放置していると常態化してしまい、職員全体の問題につながりかねません。
どうすればパワハラが起きないか、どのような行為がパワハラにあたるのかを施設全体で考えましょう。
セミナーや勉強会などを設けることもコツです。
パワハラの被害に遭った場合や目撃したときは、記録して証拠を残すようにしましょう。
パワハラは目撃者がいない場合の被害の主張が難しく、特に精神的な攻撃の場合は物理的な証拠がないことから、主張しても信じてもらえないかもしれません。
パワハラを受けた・目撃したときは日時や内容、誰がいたのかを細かく記録しておきましょう。
他にも証拠集めには、以下のような方法があります。
パワハラが起こってしまった場合の相談相手は、よく考えて選ばなければなりません。
パワハラに加担している可能性のある職員は避け、自分の話を聞いてくれるような相手を選びましょう。
上司にパワハラを受けている場合は、その上司や運営元法人の相談窓口、施設長がおすすめです。
施設内の職員に相談できない場合は、外部機関に相談することも方法です。
パワハラがひどい、改善されないような職場だと、安定して長く働くことが難しくなるでしょう。
そういった場合は、思い切って転職することも一つの方法です。
職場でのパワハラの悩みは、職場を変えることで解決される場合がほとんど。
キャリアアドバイザーに相談して、自分らしく働ける職場を探してみましょう。
介護施設でも起こってしまうことのある、介護職員同士のパワハラ。
パワハラの被害に遭ってしまった・目撃した場合は、迅速に対応にかかるようにしましょう。
どうしても辛い、改善されない場合は、転職を考えることも一つの方法です。
しんどくなってしまう前に、環境を変えてみましょう。
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