介護現場で必要な「傾聴」とは?3つの段階やポイントを解説

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傾聴とは、相手の話を深く丁寧に聞くコミュニケーション方法。聞き手に徹しながら共感や関心を示すことで、お互いに信頼関係を築くことができます。今回は、介護施設での傾聴の効果や、傾聴の3つの段階、介護施設での傾聴のポイントについて解説します。

傾聴とは?

傾聴とは、相手の話に深く耳を傾け、共感の姿勢を示し相手への関心をあらわにするコミュニケーション方法

自分が話したいことを話してコミュニケーションを図るのではなく、相手の気持ちに寄り添いながら、相手の話を丁寧に聞くコミュニケーションを指します。

傾聴を行うことでお互いが円滑なコミュニケーションを図ることができ、信頼関係にもつながることから、介護の現場でも広く活用されています。

介護現場での傾聴の効果

介護現場で傾聴を行うことには、どのような効果があるのでしょうか。

信頼関係を築ける

傾聴は職員が利用者様の話を深く聞き、それに丁寧に共感することからお互いに信頼関係を築くことができます

傾聴のない会話だと、お互いが自分のしたい話だけを一方的にしてしまったり、相手の関心を気にせずに会話してしまうことも。

傾聴を行うことで相手の気持ちになって考えることができるため、心を開きやすくなるのです。

自己受容の促進

職員が利用者様の話を傾聴することで、利用者様が自分についての話をしやすくなり、自己受容の促進につながります

自己受容が促進されることで、利用者様に自己否定感を感じさせることを防ぎます。

また利用者様は「自分の話を聞いてもらえている」「自分の話に興味を持ってもらえている」という満足感を感じることもできるでしょう。

孤独感を感じさせない

職員が傾聴を行い常に「話し相手」になることで、利用者様が孤独感を感じないという効果も。

施設を利用される利用者様のなかには、家族が周りにいない環境で孤独や寂しさを感じている方も少なくありません。

そういった方々のお話を傾聴することで、施設での時間を楽しいものだと思っていただける効果が期待できます

傾聴の3つの段階

傾聴には3つの段階があります。

段階を知って、適切な傾聴を行うことが大切です。

受動的傾聴

受動的傾聴とは、相手の話を深く聞く基本的な傾聴の方法です。

相手が話したいと考えていることを丁寧に聞くことを目的とし、適度に相槌やうなずきを行います

相手から自発的にさまざまな話をしてもらえるように、受動的に聞く姿勢を取ることがポイント。

反映的傾聴

反映的傾聴とは、相手の話を聞き手が繰り返すことで共感を示す傾聴方法です。

オウム返しのように相手の言葉を繰り返したり、要約したり、他の言葉で例えるなどの方法が挙げられます。

ただ聞いているだけではなく繰り返すという具体的な動作が加わるため、相手が「自分の話に興味を示してくれている」と感じやすくなります。

積極的傾聴

積極的傾聴は、受動的傾聴や反映的傾聴よりもより積極的にコミュニケーションを図る傾聴方法です。

相手の話に対して質問をしたり言葉を投げかけることで、会話の幅を広げる目的があります。

しかし質問のしすぎや聞き手が話の主導を握ってしまわないように注意が必要です。

介護現場での傾聴のポイント

介護現場で高齢の利用者様を傾聴するには、いくつかのポイントがあります。

しっかりと聞く姿勢

まずはしっかりと聞く姿勢を常に忘れないようにしましょう。

目を合わせたり笑顔を保つなど、利用者様の話に興味を持っていることを態度で示す必要があります。

聞く姿勢ができていないと、利用者様に不信感を与えてしまうことも。

話を聞くことに対して真剣であるということが伝わる姿勢を意識しましょう。

相手の話を否定・遮らない

利用者様が話しているときに、「それは違うと思います」のように否定することはよくありません。

また、利用者様の話を遮ることも避けるべきです。

まずは利用者様の話を最後まで聞き、共感を示すことがポイント。

否定や遮断を繰り返していると、「この人と会話するのは大変だ」と利用者様が何も話してくださらなくなってしまいます。

共感する

利用者様の話には、基本的に共感するスタンスで傾聴を行います。

共感することで、利用者様が「自分の話を聞いてもらえている」「話しやすい」と思ってもらえやすくなります。

「私もそう思います」「確かにそうですね」のように具体的に共感する言葉を挟みながら聞くことがポイントです。

相づちを打つ

利用者様の話を聞くときは、適度に相づちを打ちながら聞きましょう。

利用者様が話しているときに無反応だと、話に興味を持って聞いていることが伝わりにくくなります。

うなづいたり、表情を変えたり、笑ったりなど、利用者様のお話を邪魔しない程度にリアクションを取るようにしましょう。

話を要約する

利用者様の話を要約してまとめることも傾聴の大きなポイントです。

これは先述した積極的傾聴にあたり、話を要約することでお互いにコミュニケーションの内容を理解し、信頼関係を深めることができます。

また要約することで、利用者様に話を理解したということを伝えることもできるでしょう。

まとめ

傾聴は相手の話を深く聞くコミュニケーション方法で、高齢の利用者様が利用される介護施設にて広く取り入れられています。

ただし傾聴にはいくつかのポイントがあります。

本記事を参考に、傾聴テクニックを取り入れて実践してみましょう。
 

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