介護施設での理学療法士の仕事内容は?向いている人は?徹底解説

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介護施設にいる理学療法士はどんな仕事をするのか、向いているのはどんな人か気になる人は多いでしょう。この記事では、理学療法士とは何か、働く場所や向いている人・向いていない人について紹介しています。介護施設で働くことを考えている理学療法士の方はぜひ最後までお読みください。

理学療法士とは

理学療法士に対してどんなイメージを持たれていますか? 日本理学療法士協会によると、

理学療法士とは
理学療法士はPhysical Therapist(PT)とも呼ばれます。
ケガや病気などで身体に障害のある人や障害の発生が予測される人に対して、基本動作能力(座る、立つ、歩くなど)の回復や維持、および障害の悪化の予防を目的に、運動療法や物理療法(温熱、電気等の物理的手段を治療目的に利用するもの)などを用いて、自立した日常生活が送れるよう支援する医学的リハビリテーションの専門職です。

とされています。

日常生活で行う動作改善のため運動療法や物理療法を使い、自立を目指してアプローチしていくのが理学療法士の役割といえます。

引用:公益社団法人 日本理学療法士協会|理学療法士とは

理学療法士の働く場所

介護サービスや医療サービスの他にも理学療法士は様々な場所で活躍しています。

介護サービス ・通所リハビリテーション
・訪問リハビリテーション
・デイサービス
・介護老人保健施設
・住宅改修
・福祉用具のアドバイスなど
医療サービス ・病院
・診療所など
保健サービス ・介護予防
・特定保健指導など
行政サービス ・市、区役所
・保健所
・保健センターなど
スポーツ ・障害者スポーツ
・スポーツ障害予防など
福祉サービス ・障害者福祉センター
・障害児(者)通所、入園施設
・特別支援学級、学校など
研究開発事業 ・大学院
・研究所
・理学療法関連企業など

日本理学療法士協会のデータによると、8割の理学療法士が医療サービス、1割が介護サービスに就いているようです。

ほとんどが医療サービスで就業していますが、理学療法士の医療と介護における役割は少し違います。

医療では医師の指導の下ADLの改善・向上にアプローチしますが、介護はその人のADLの維持や介護予防の観点からより生活に密着したアプローチをします。

参照:公益社団法人 日本理学療法士協会|理学療法士を取り巻く状況について

介護施設で働く理学療法士の例

ここではデイサービス(通所介護)と介護保険施設を挙げ、介護施設で働く理学療法士の例をまとめました。

デイサービス(通所介護)

理学療法士が在籍しており機能訓練・リハビリに特化しているデイサービスは増加しています。

デイサービスは在宅支援する場所のため、理学療法士もその観点からご利用者様がご自宅で長く住み続けられるよう、住宅環境や本人のADLを踏まえた上での関わりをします。

デイサービスでの理学療法士の役割としてはリハビリや機能訓練、ADLの評価、介護職員への指導などがあります。

介護職員へ専門的な視点からアドバイスし、チーム全体がご利用者様により良いケアを提供できるようにしましょう。

デイサービスによって役割分担は異なりますが、理学療法士としての役割に加え送迎業務やレクリエーションなど介護職員と共通の業務も兼ねることになります。

介護老人保健施設

介護老人保健施設の入所者様は、在宅復帰を目的として過ごされています。

そこで理学療法士は身体・認知機能のADLの評価やリハビリ・機能訓練、在宅で過ごすための福祉用具・住宅改修の提案などを行います。

機能訓練にあたり、介護職員や生活相談員などとの連携も必要とされます。

在宅復帰という目的に対し理学療法士は大きな役割を担いますが、その分やりがいがあるといえるでしょう。

介護施設で働く理学療法士に向いている人

介護施設で働く理学療法士には、どのような人が向いているのでしょうか。

理学療法士として更にスキルアップしたい人

先述したように、介護サービスと医療サービスでは求められる役割が少し違います。

ある程度病院で経験を積んだ理学療法士は、自分のスキルアップとして介護施設で働くこともおすすめです。

介護施設で働くことで今までと違う分野の知識を増やし、ケアマネジャーの資格も取得した上で独立する理学療法士もいます

ご利用者様のサポートに長期で携わりたい人

介護施設の理学療法士は、ご利用者様の住宅環境も含めより生活に密着したサポートを提供します。

病院は退院したらそこで関係が途切れてしまいますが、介護施設に関してはサービス利用中であれば長期に渡ってご利用者様の生活を支えることになります

ご利用者様との関係作りを大切にし、長く関わっていくことで理学療法士としてのやりがいを求めている方に向いているでしょう。

色々なアイデアを出し実現したい人

介護施設は理学療法士の割合が少なく、自分の提案が通り実現しやすい環境です。

リハビリのためにこんなことがやってみたい・これは改善した方がいいなど、専門職である理学療法士からの提案は介護施設から歓迎されるでしょう。

主体的に仕事を楽しみたい、新しいことに取り組みたい方に向いています。

介護施設で働く理学療法士に向いていない人

介護施設で働く理学療法士として、向いていない人はどのような人でしょうか。

理学療法士として経験が浅い人

理学療法士として経験がある方は介護施設で働くことがスキルアップにつながりますが、まだ経験が浅い方はそうでないかもしれません。

介護施設に理学療法士は少数ですし、先輩や同僚から学ぶ機会が少なくなります。

また病院とは目的に違いがあることや、できる経験の幅が狭くなることからある程度経験を積んだ上で働くことをおすすめします。

介護の業務に携わりたくない人

介護施設によりますが、特にデイサービス(通所介護)などは理学療法士としての業務だけでなく介護職員と業務を共有することもあります。

リハビリや機能訓練の業務を中心に行いたいと思うのであれば、介護施設に理学療法士の業務範囲を確認しましょう。

ただ、送迎やレクリエーションなど通じご利用者様と関わる時間も今後のリハビリに活かせたり、仕事をする上での新たなやりがいや楽しさにつながります。

介護施設でのご利用者様との関わりはきっと新鮮で豊かなものになりますので、ぜひ検討してみてください。

まとめ

理学療法士としてのキャリア形成のひとつに、介護施設で働くという選択があります。

専門職である理学療法士の助言や見解は、周囲からとても頼りにされ現場では重宝されるでしょう。

興味のある方はぜひ、より良い介護の提供のために経験や知識を役立ててくださいね。
 

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