お役立ち情報
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入浴介助は介護サービスの中でも、重要な介助です。体を清潔にすることでリフレッシュできるだけでなく、皮ふ炎などの病気の予防にもつながります。この記事では、入浴介助で利用者の方が体調を崩したり、ケガや事故に発展しないように、注意点について詳しく解説しています。利用者の方に快適に入浴をしてもらうため、介護スタッフとして適切なケアを提供したいと考えている人はぜひ参照してください。
入浴介助は、感染症や病気を予防する・代謝機能を高める・心身共にリラックスしてもらうという目的があります。
この3つの特徴について詳しく見ていきましょう。
入浴をしないでいると、皮膚が汚れ、細菌が増殖します。
そうなると体臭がきつくなるだけでなく、皮膚炎や尿路感染症の原因になってしまうことも。
入浴をして皮膚を清潔に保つことで、病気や感染症になるのを防ぐことができるのです。
入浴をすると体が温まります。
体温が上昇することで、血液循環がよくなり、筋肉の緊張がほぐれ、体のコリや痛みが和らぎます。
また適度に汗もかくため、体温調節や体内の老廃物を排出にもつながり代謝機能が向上します。
適温なお湯につかると、体の緊張がとけて副交感神経が働きます。
副交感神経は疲れを回復させ修復させるときに働きだし、体がリラックスした状態になると活発になるとされています。
入浴しゆっくりくつろぐことで、体にかかっていた負担が軽くなり疲れがとれるのです。
もちろん体をキレイにすることで、さっぱりとして気分もよくなります。
入浴介助の前には、バスタオルや着替えなどの準備が必要です。
事前に用意するものは以下のとおりです。
●着替え
●バスタオル
●ボディタオル
●浴槽や浴室用の転倒防止マット
●シャワーチェア
●保湿剤や爪切り
●尿とりパッド、リハビリパンツ、オムツ
また脱衣室や浴室は、他の部屋と温度差がないように設定します。
冬場では特にですが、温度差で体調不良やヒートショックを起こす危険性があるためです。
また、入浴介助をする時は濡れてもいい服に着替えをしておきましょう。
入浴介助の際の注意点を見ていきましょう。
入浴前は、利用者の方の健康状態をチェックします。
体温・血圧・脈拍に異常はないか、体調や顔色はよいかを確認してから入浴を促してください。
体調が悪い際は入浴を強要せず、足浴や清拭に切り替えましょう。
そして利用者の方に入浴の意思があることをきちんと確認することも大切。
また入浴介助では、転倒事故が起こりやすいです。
転倒の原因になる障害物や水気が脱衣所にないか、浴室に泡があり、滑りやすくなっていないかの確認をしましょう。
浴室に入るとまず、利用者にお湯をかけて体を温めます。
このとき、介助者がシャワーの温度を確認してから利用者の足元にかけて適温であるかを確かめてもらうことがポイント。
シャワーの温度は突然変わってしまうケースがあるため、使用中は常に介助者の指がシャワーから出るお湯に触れているようにしましょう。
また利用者に浴槽へと入ってもらう際も、火傷の防止のため介助者が手でお湯の温度を確認しましょう。
洗身をする際は、心臓に負担をかけないように、体の端から洗い始めるのがよいとされています。
頭部から体幹に向けて洗うことを意識しましょう。
髪や頭皮を洗うときは指の腹でマッサージするように行い、シャンプーが残らないようにすすぎます。
体はボディータオルやスポンジ、素手などで傷つかないようにやさしく洗いましょう。
プライバシーに配慮して、利用者が自分でできる部分は行ってもらうなど、過剰な介助によって、利用者が「恥ずかしい」と思わせないよう気を配ることも大切です。
長時間入浴するとのぼせてしまうため、入浴時間は10〜15分程、浴槽に浸かっている時間は5分程度を目安にします。
また、湯船から出入りする時は、移動時の動作に不安を感じる人も多いです。
浴槽に手すりがある場合は、率先して握ってもらいましょう。
バランスを崩さないようゆっくりとした動作を意識して、移動する際には「今から体を動かしますよ」と丁寧な声かけを行うことがポイント。
介助者は動作一つひとつに対して声かけをし、安全確認を怠らないように気をつけましょう。
入浴後は湯冷めしないよう、すぐにバスタオルで体を拭きましょう。
また浴室からあがってすぐは、血圧の変動によりめまいを起こす可能性も。
椅子に座ってもらい、ゆっくりと着替えのサポートをしましょう。
脱水症状の防止ためにも、必ず水分補給を行うこともポイント。
入浴後に水分を摂取しないと血液中の水分が不足し、脳梗塞や心筋梗塞になりやすいため、充分に水分補給をしてもらうようにしましょう。
入浴で体が疲れているケースももあるため、利用者の体調の変化に目を配ることも大切です。
入浴介助の知識を持ち準備ができていても、入浴を拒否されるケースがあります。
利用者様が入浴を拒否される理由には、どのような事情があるのでしょうか。
特に、認知症が進行している利用者によくあることですが「入浴」という行為や、脱衣所、浴室が何なのか理解できていない場合があります。
湯おけや石けん、タオルなど、入浴を連想させるものを見せるのもよいでしょう。
誰しも人前で裸になるのは、恥ずかしいものです。
このようなケースの場合は「体重を測るため」「体に薬を塗りたい」など、入浴以外の理由を伝えることで、応じてくれることがあります。
体調が優れない、体が動けない場合に、入浴を拒否しているように見えることがあります。
利用者の異変に気づけるように、日頃から普段の様子を観察しておきましょう。
いずれにせよ本人が入浴介助を拒否された場合は、無理強いをせず、違う時間に入浴の声かけをする、別日に入浴していただくなど、利用者様の立場を優先して対応を取るように気をつけてください。
入浴介助をする前は、必ず利用者の体調を確認することがポイント。
タオルや着替えなどの準備をして、利用者が転倒するなどの事故が起きないように浴室の環境を整えましょう。
浴槽で移動する時は不安に思う利用者が多いため、しっかり声かけをして、安心感を与えることも大切です。
入浴後は充分に水分補給をしていただき、その後の体調の変化がないか気にかけましょう。
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