【介護職員必見】介護施設でできる感染症対策は?主な感染症は?

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新型コロナウイルスが流行している昨今、介護施設での感染症対策が急がれています。介護施設に入所している方はほとんどが高齢者であるため、1度感染症が発生すると広がってしまうのもあっという間です。介護施設でのクラスターを発生させないためにも、徹底した感染症対策を行うようにしましょう。今回の記事では、介護施設でできる感染症対策についてまとめました。

知っておこう!主な感染経路

感染症の経路は主に4つあり、それぞれ遮断することがウイルス蔓延防止の重要なポイントです。

接触感染

菌やウイルスで汚染されたものを触ることによって起こる感染です。

例えば感染者がくしゃみをするときに手で口を押さえると、その手にウイルスが付着します。

そのウイルスが付着した手で色々なところを触ると、同じところを触れた人の手にもウイルスが付着することに。

そのまま鼻や口などの粘膜に触れてしまうと、粘膜からウイルスが侵入し感染してしまいます。

主な対策は感染者のものを不用意に触らない、消耗品の使いまわしをしない、手洗い・消毒を徹底するなどが挙げられるでしょう。

飛沫感染

ウイルスに感染している人の飛沫を吸い込むことによって起こる感染です。

例えば感染者が咳やくしゃみを吸い込むことで、体内にウイルスが侵入し感染してしまうパターンが挙げられます。

主な対策としてはマスクの使用やソーシャルディスタンスの確保などがあります。

空気感染

ウイルスが空気中に広がり、長時間かつ長い距離を漂っているところに第三者が接触することで起こる感染です。

飛沫の中に含まれているウイルスが空気中を漂っている状態のため、感染力が高い感染経路といえるでしょう。

対策としては、定期的に窓を開けるなどの換気が有効です。

血液感染

感染者の血液が傷口や粘膜に触ることで起こる感染です。

介護施設では発生しにくい感染経路ではありますが、感染因子を持っている方には事前申告してもらい、職員間で情報を共有するようにしましょう。

該当の利用者が出血した場合は、手袋や使い捨てエプロンを利用するなど、血液に直接触れないような対策が必要とされます。

介護施設で気を付けたい感染症

介護施設で発生しやすい主な感染症は、以下の4つに分類できます。

ウイルス性感染症
主に新型コロナウイルスインフルエンザウイルスノロウイルスなどの感染性胃腸炎などが挙げられます。
感染力が強い感染症で、介護施設内での集団感染が起こる原因にも。
利用者だけでなく、介護職員側も感染したり媒介したりする要因になります。
薬剤耐性菌による感染症
MRSA(メスチリン耐性黄色ブドウ球菌)緑膿菌などがあります。
健康な人は感染しにくいですが、免疫力が低下している人はかかりやすい感染症です。
介護職員側が感染した利用者を介助した際にウイルスが付着し、そのまま次の人の介助を行うことで感染が広がることがあります。
肺炎
肺炎はウイルス性のものや細菌性のもの、微生物が原因で起こるものの3つに分類されます。
いずれも免疫力の下がった高齢者が感染しやすく、重症化することも。
最も多いのは誤嚥性肺炎で、自分の口腔内にある細菌が肺に入ることによって発症します。
疥癬(かいせん)
疥癬(かいせん)はヒゼンダニによる感染症で、人から人へとあっというまに伝染する感染症です。
集団生活を行う介護施設では、感染者が一人出ただけで感染がすぐに広がることがあるため、素早い対応が必要とされます。

厚生労働省の感染対策のマニュアル

厚生労働省では感染対策マニュアルを設置して、各介護施設にマニュアルに沿った感染症対策を行うよう促しています。

厚生労働省が介護施設に感染対策として必要としているのは主に以下の4点です。

感染対策委員の設置

職員の健康管理

感染発生時の対応マニュアルの整備

定期的な勉強会や研修の開催

施設ごとに取り組みの違いはありますが、これらの事項に沿って介護施設の感染症対策を行うことが必要とされます。

大切なのは感染症を「持ち込まない」「持ち出さない」「広げない」を守ること。

介護施設では感染症を広げないために、まず介護職員と入居者の健康観察、感染症が発生した場合の対策など施設ごとのルールによって事前に対策が取られているのです。

参照:厚生労働省|高齢者介護施設における感染対策マニュアル改訂版

介護施設でできる感染症対策とは?

施設内での集団感染を防ぐには、日頃から感染予防に取り組むことが必要です。

介護施設でできる感染症対策について解説します。

手洗い・消毒

職員・利用者ともに、こまめな手洗い・消毒を行うことを心がけましょう。

介護職員は「1ケアごとに1回手洗い」することで、感染リスクを下げることができます。

また排泄介助のときはビニール袋をする、感染した人のケアに当たる場合は必要に応じてビニールエプロンを使用するなどの配慮も行いましょう。

施設内の消毒

施設内をこまめに消毒することも大切です。

アルコール消毒液や次亜塩素酸水などを霧吹きなどで吹きかけ、ペーパータオルでふき取るだけでも効果を発揮します。

テーブルや椅子、ドアノブ、手すり、トイレなど利用者や職員がよく触れる場所を重点的に消毒しましょう。

参照:厚生労働省|新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について

定期的な換気

施設や個室の定期的な換気を行い、常に空気を循環させることも大切です。

多くの人が過ごす施設内では、空気がこもり、空気中に蔓延するウイルスが繁殖しやすくなってしまいます。

できるだけ1時間に1度は窓を開け、新鮮な空気を取り込むようにしましょう。

マスク着用の徹底

利用者とのコミュニケーションによる飛沫感染を防ぐため、マスクを着用してケアにあたりましょう。

もし表情が見えないことが利用者の方が不安に思われる場合は、フェイスシールドやマウスシールドの着用を検討します。

飛沫感染対策のためにマスクをしてケアにあたっていることの説明も行い、理解を得ることもポイントです。

職員・利用者の健康チェック

職員と利用者の健康チェックを念入りに行い、少しでも体調がすぐれない場合はすぐに報告できるような環境をつくります。

中には体調が悪くてもなかなか言い出せない利用者の方も。
介護職員がよく観察し、体調面で気になることがあれば積極的にヒアリングするようにしましょう。

介護職員は夜勤やケア業務で体力を消耗しやすいため、免疫力の低下に注意です。

面会・来訪者の制限

集団感染を防ぐためには、外部の人が出入りする頻度を抑えることも大切です。

不要不急の面会は避けていただく、面会時間を指定させていただくなどの制限を設けることも感染予防につながります。

まとめ

集団感染が起こってしまいやすい介護施設では、日頃からの感染対策が重要です。

介護施設ではどのような感染症がどのような経路で流行しやすいかを知り、適切な対策方法を講じましょう。

本記事が参考になれば幸いです。

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