看護師が介護福祉士とのダブルライセンスを取得するメリットとは

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看護師が介護福祉士とのダブルライセンスを取得することには、さまざまなメリットがあります。看護師の経験を活かしつつ介護福祉士として新たな分野で活躍できることから、看護師のセカンドキャリアとしてもおすすめです。今回は、看護師と介護福祉士のダブルライセンスについて、メリット・デメリットや資格の取り方について解説します。

ダブルライセンスとは?

ダブルライセンスとは、2つ以上の資格を所持していること。

例えば今回のテーマのように、看護師の資格を持ちながら介護福祉士の資格を持つことなど、複数の資格を所持することをダブルライセンスといいます。

看護師や介護福祉士が従事する医療・介護の業界は、その専門性の高さから資格を持っていないと就職できないということも多い業界です。

そのため資格を持っていることで、就職の幅が広がったりキャリアアップにもつながるでしょう。

看護師と介護福祉士の違い

まずは、看護師と介護福祉士の違いについてまとめてみましょう。

資格の違い

看護師と介護福祉士では、資格に大きな違いがあります。
どちらも国家試験に合格することで資格を取得できる国家資格ではありますが、そのなかでも種類が異なるのです。

看護師の資格は「業務独占資格」といい、資格がなければ看護師として働くことができません
看護学校などを卒業するか、准看護師として実務経験を積みながら試験に受験するなどのルートがあります。

一方で介護福祉士の資格は「名称独占資格」といい、資格がなければ介護福祉士を名乗ることはできませんが、資格がなくても介護現場で働くことができます
ただ施設の管理者や役職者としてキャリアアップする際に、介護福祉士の資格取得を条件としている施設が多いです。

仕事内容の違い

仕事内容も大きく異なります。

看護師は医療を必要とする方の「療養・治療」を目的とし、医療に関わる業務の補助を行う医療職です。

一方で介護福祉士は介護士のエキスパートであり、介護を必要とする方の「日常的な支援」や「生活の維持・向上」を目的とする福祉職です。

福祉職と医療職において、どちらのほうが上かという関係性はありません。
双方が連携することで、より専門性を発揮することができるのです。

看護師と介護福祉士のダブルライセンスがおすすめな理由

看護師と介護福祉士のダブルライセンスがおすすめだといわれている理由には、どういった点があるのでしょうか。

3つ挙げてみました。

医療の知識を活かせる

介護の現場において、看護師として培った医療の知識を活かすことができます。

例えば利用者様の異変にいち早く気付けたり、施設に在籍している看護師チームと上手く連携が取れるなどのメリットが挙げられるでしょう。

医療・福祉の両方の面から状況を把握できるため、現場でも大いに活躍できることが予想されます。

介護の仕事に深く携われる

看護師と介護福祉士のダブルライセンスを所持していると、看護師の資格だけでは携わることができなかった介護の仕事に深く関わることができるようになります。

看護師と介護士では、対象の人に対するアプローチ方法や考え方が大きく異なるため、看護師の資格ではできないことも多く、歯がゆい思いをすることも。

ダブルライセンスを所持することで、臨機応変に双方の視点からアプローチすることができるでしょう。

就職先の幅が広がる

ダブルライセンスを所持することで、就職先の幅が大きく広がります。

看護師として病院などの医療施設はもちろん、介護福祉士として介護施設に就職することもできるため、働ける職場の選択肢が増えるでしょう。

また介護福祉士の資格を持っていることで、施設の役職者として採用してもらえる可能性もあります。

昇給につながる

ダブルライセンスを持っていることで資格手当が付き、昇給につながる可能性もあります。

また高い専門性が必要とされる介護業界では、医療の専門知識を持つ看護師資格も重宝されています。

介護福祉士とのダブルライセンスで、さらなる昇進・昇給を目指すこともできるでしょう。

看護師が介護福祉士になるときに注意したいこと

看護師がダブルライセンスを取得し、介護福祉士として再就職する際に注意したいことについてまとめました。

再就職の場合は給与が下がる可能性がある

厚生労働省の調べによると、看護師の平均給与は344,300円介護福祉士の平均給与は334,510円と報告されています。

介護福祉士の平均給与は看護師よりもやや減少するということが分かるため、看護師が介護福祉士として再就職する場合は給与が下がる可能性があります

しかしダブルライセンスを所持することで資格手当が付くこともあるため、就職後の給与については事前にしっかり確認しておきましょう。

参照:厚生労働省|令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果
   厚生労働省|令和3年賃金構造基本統計調査

体力をかなり使う

介護福祉士の仕事はかなり体力を使うため、慣れないうちは疲労がたまってしまうことも。

介護の業務の一つである身体介助では、利用者様の体を支えたり持ち上げるなどの作業を行います。

利用者様が多い施設や職員数が少ない施設では、身体的な負担がどうしてもかかってしまうでしょう。

>>>あわせて読みたい「介護職が悩む「腰痛」原因は?対策法や改善できるストレッチ方法」

看護師が介護福祉士の資格を取る方法

看護師が介護福祉士の資格を取る方法について解説します。

国家試験の受験対象者になる

介護福祉士の資格を取得するには、国家試験の受験対象者になる必要があります。

主に以下の2パターンがあります。

養成施設に通う
介護福祉士養成施設を卒業することで、国家試験の受験資格を得ることができます。
介護福祉士養成施設には四年制大学や短期大学、専門学校などがあり、普通科の高校卒業後に通学する場合は、卒業まで最短2年が必要です。
なお福祉系大学・社会福祉士養成施設・保育士養成施設を卒業している場合は、1年で受験資格を得ることも可能です。
実務経験を積む
介護業務に3年以上従事し実務者研修を修了すると、受験資格を得ることができます。
なお看護師として従事した期間はこの実務経験に含まれません。
実務経験から受験資格を得た場合は、実技試験が免除となります。

国家試験に合格する

介護福祉士の資格を取得するには、国家試験に合格しなければなりません。

ここ数年の合格率は70%前後といわれており、事前の勉強を行い受験対策を行うことで十分に合格できる可能性があります

また試験に合格後、資格登録の手続きを行うことで初めて介護福祉士として活動することができるようになります。

まとめ

看護師が介護福祉士とのダブルライセンスを取得することには、おすすめとされるさまざまなメリットがあります。

一方でデメリットもあるため、しっかり把握したうえで就職活動を行いましょう。

看護師が働きながら介護福祉士の資格を取るのであれば、実務経験を積む方法がおすすめです。

本記事を参考に、ダブルライセンス取得を目指してみませんか?

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