介護施設でのレクリエーションの種類とは?3種類を徹底解説

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介護施設でのレクリエーションと一口にいっても、レクリエーションには集団レクリエーション、個別レクリエーション、基礎生活レクリエーションの3種類があります。またそれぞれのレクリエーションには、実施するための目的も存在します。今回は、介護施設で行うレクリエーションの種類について解説します。

介護施設でレクを行う目的とは?

介護施設でよく行われるレクリエーションですが、果たしてどのような目的のもと実施されているのでしょうか。

レクを行う目的を改めて明確にして、意識しながら実施してみましょう。

身体機能の維持と向上

体操などのレクリエーションで体を動かすことで、利用者様の身体機能を維持・向上させることができます。

高齢になると身体機能が低下し運動する機会が減ってしまうため、体を定期的に動かす機会を創出する目的でレクリエーションが行われているのです。

利用者様の要介護度に合わせて、無理をしない範囲で体を動かせるレクリエーションを企画しましょう。

認知機能低下を予防

脳トレやクイズで頭を使ったり、歌詞を思い出しながら歌う音楽レクリエーションなどを通じて、脳を活性化させ認知症機能の低下を予防する目的もあります。

頭を使うだけでなく、手先を使うようなレクリエーションも認知機能低下の予防につながります。

例えば工作や塗り絵、将棋などが挙げられるでしょう。

他者とのコミュニケーション促進

レクリエーションの時間を通じて、普段関わる機会のない人とコミュニケーションを図ることもできます。

他者とのコミュニケーションを図ることは生活の満足感を与え、孤独感から開放させることにもつながります。

施設で色んな人に囲まれていることを「楽しい」と思ってもらえるよう、工夫してレクリエーションを企画しましょう。

気分転換によるQOL向上

レクリエーションには、施設で過ごす時間のなかで気分転換を行う目的もあります。

高齢になって心身の機能が低下すると、自分に自信がなくなったり、生きる意味を見出せなくなってしまう方も。

そういったときに、レクリエーションでリフレッシュしたり、生活に楽しさを見つけることでQOLの向上にもつなげることができるのです。

介護施設で行うレクの種類

介護施設で行うレクには主に3つの種類があります。

利用者様の要介護度や体調、性格などに合わせて、適切なレクリエーションを選ぶようにしましょう。

集団レクリエーション

集団レクリエーションとは、文字通り集団でグループとなりレクリエーションをすることです。

複数人で一度に同じレクリエーションを実施します。介護施設で行われる最も一般的な方法です。

集団レクリエーションのメリット

集団レクリエーションは複数人で実施することから、他の利用者様とのコミュニケーション促進や孤独感の解消につながります。

施設内での交流が増えることで、雰囲気が明るくなるだけでなく、施設での生活を前向きに捉えていただけるでしょう。

集団レクリエーションのデメリット

複数人が同時に同じことを行うことから、個人の差が顕著に分かりやすく出てしまうという点があります。

自分の不得意や苦手なことを周りの利用者様に見られてしまうことが嫌、という利用者様がいる場合、かえってレクリエーションの時間がストレスになってしまうことも。

介護士による適切な配慮が必要です。

個別レクリエーション

個別レクリエーションとは、個々がそれぞれのペースでレクリエーションを行うことです。

複数の利用者様が同じ空間にいても、個別レクリエーションの場合それぞれが1人で実施することになります。

創作レクや塗り絵などが個別レクリエーションにあたります。

個別レクリエーションのメリット

一人でコツコツ行うため、他の利用者様と比較して落ち込んだり、焦ったりすることがありません。

周りを気にせず自分のペースで楽しめるという点もメリットでしょう。

また、利用者様自身が希望するレクリエーションを取り入れやすいです。

個別レクリエーションのデメリット

個別レクリエーションを行う場合は、職員が利用者様それぞれの健康状態や趣味嗜好を把握しておく必要があります。

また1人でコツコツ行える点は個別レクリエーションのメリットでもありますが、逆に疎外感や孤独感を感じてしまうという場合も。

職員が適切に声掛けを行う必要があります。

基礎生活レクリエーション

基礎生活レクリエーションとは、あえてレクリエーションの時間を取らず、日常生活に楽しさを感じる工夫を行うことを差します。

例えば、入浴介助中に利用者様の好きな音楽を流したり、ホールなどの共用部分に装飾を施すなどの取り組みが挙げられます。

基礎生活レクリエーションのメリット

一般的なレクリエーションとは異なり企画や実施の段取りが省かれるため、すぐに取り入れられる点は大きなメリットでしょう。

また日常的に心地よいと感じることを増やすことで、利用者様のQOL向上にもつながります

基礎生活レクリエーションのデメリット

基礎生活レクリエーションのみで他のレクリエーションがない場合、利用者様が日々の生活に物足りなさを感じてしまうことがあります。

基礎生活レクリエーションは、普段の生活にプラスアルファする感覚で取り入れてみましょう。

【種類別】介護施設でおすすめのレク

以下では、介護施設でおすすめのレクリエーションを種類別に紹介します。

集団レクでのおすすめレクアイデア

体操(運動)レクリエーション
全員で一緒に体操を行うレクリエーションです。
全身を使うような体操ではなく、利用者様が疲れてしまわないように座ったままできる体操がおすすめ。
クイズ・脳トレレクリエーション
クイズやなぞなぞ、脳トレ体操などを通じて、脳の活性化を図るレクリエーションです。
早押し問題形式にしたり、チームを分けて団体戦にするなど、工夫次第でさまざまな盛り上がり方ができるでしょう。
音楽レクリエーション
音楽に合わせて歌ったり、踊ったりする音楽レクリエーションです。
楽器の演奏で手先を動かすことで、脳の活性化にもつながります。

個別レクでのおすすめレクアイデア

塗り絵レクリエーション
塗り絵は1人でコツコツと取り組むのにおすすめのレクリエーションです。
季節に合わせてさまざまな絵柄を用意したり、利用者様の手先の器用さに合わせてさまざまな難易度の塗り絵を用意しましょう。
>>>あわせて読みたい「認知症予防にもなる!介護のレクで塗り絵を取り入れよう」
創作レクリエーション
工作をしたり、壁面に飾る装飾品を作るレクリエーションです。
時間を忘れて没頭でき、作品を作り上げる達成感を味わうこともできることから、個別レクリエーションとして多く取り入れられています。

基礎生活レクでのおすすめレクアイデア

BGMの設置
入浴中や食事中など、利用者様の好きな曲や懐かしい楽曲をBGMとして設置します。
BGMの音量は大きくしすぎず、会話が聞き取れる程度に留めましょう。
また認知症の利用者様がいる場合、食事の時間は毎回同じBGMを流すことで、「食事の時間」を意識していただけやすくもなるでしょう。
施設内の装飾
季節に合わせて施設内を華やかに飾りつけることも、基礎生活レクリエーションのひとつです。
利用者様が視覚的に楽しめるような工夫を施しましょう。
映画の常時上映
共用のホールなどで、映画を常時上映しておくこともおすすめ。
利用者様が気になったタイミングで観に来ていただけるように、できるだけオープンな環境で上映しましょう。

まとめ

介護施設でのレクリエーションと一口にいっても、レクリエーションにはさまざまな種類があります。

レクリエーションの効果が十分に得られるように、シーンによって適切に使い分けることがポイントです。

本記事を参考に、利用者様にぴったりなレクリエーションについて企画してみましょう。
 

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