訪問入浴のパイオニア【アサヒサンクリーン株式会社】|特集記事

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2024年で創立50周年を迎えるアサヒサンクリーン株式会社
訪問入浴サービスを昭和52年に日本で初めて事業化され、現在では国内事業所数・シェアともにNo.1を誇ります。

「家でお風呂に入りたい」という高齢者の声に耳を傾け、訪問入浴サービスを提供する同社ですが、質の高いサービスを作り上げるためには『何より職員の働きやすさが大切』なんだとか。
社会やお客様だけでなく、職員に対する思いやりの心が垣間見える同社のインタビューです。

今回は、アサヒサンクリーン株式会社 本部長の藤ノ井様、広報の山下様にお話を伺いました。

――アサヒサンクリーン株式会社は、訪問入浴サービスを日本で初めて事業化されたと伺いました。訪問入浴サービス事業をスタートされた背景にはどういったものがあったのでしょうか。


(お写真はアサヒサンクリーン株式会社 代表取締役社長 浅井孝行様)

元々は東京5区で、寝たきり高齢者の寝具のクリーニングや乾燥を行う事業を受託していました。

寝たきりになっている方のご自宅を訪問してまわるのですが、よく「お風呂に入りたい」という声を聞くことが多かったんです。
寝たきりなど要介護度の高い方は、自力での入浴やご家族での入浴サポートに限界があり、どうしても諦めるしかなかった現状を目の当たりにしました。

そこで、「なんとか自宅でお風呂に入ることができないか」と考え、スタートしたのが訪問入浴サービス事業です。
つまり、高齢者の方々のお声をもとに始まったサービスなのです。

訪問の際に使用する車両や浴槽、ガイドラインなども自社で一から考えました。
国内で前例のない状態から始まった事業ですが、長年にわたりたくさんの方にご利用いただき、現在に至ります。

>>>アサヒサンクリーン株式会社|ホームページ


――訪問入浴サービスで働く訪問入浴介護職員のお仕事内容について教えてください。


アサヒサンクリーンでは、介護職2名・看護師1名の3人1組で1日をともに行動します。

事業所を出発し訪問先のご自宅に到着すると、浴槽を搬入しお湯を溜めます。
浴槽は自社で改良を重ねたオリジナルのものでとても軽く、職員2人で運ぶことができますよ。

準備ができたらお客様の脱衣・移乗をし、入浴介助を行います。
入浴中はお客様もリラックスされているので、たわいもない話をしたりすることも。

入浴介助後はお客様がベッドに戻られるお手伝いをし、終了です。

1回の訪問がだいたい40~50分程度です。

―訪問入浴のお仕事は、どのように学んでいくのでしょうか?


入職後は、まず約1か月間拠点で研修を行います。
介護の基礎から訪問入浴の手順までしっかりと学べるカリキュラムを用意しているので、介護業界未経験の方でも知識を身に付けることができます。

「よし!」と自信を持って現場に出ていただけるまで、しっかりとサポートする体制を整えています。

現場デビュー後も3人1組で行動するため、1人で孤独になることはありませんよ。

ペアの職員にも質問しながら、学んでいきましょう。

―入職後に1か月間しっかり研修を受けられるのは安心できますね。アサヒサンクリーン株式会社様では、職員の研修制度が非常に充実していると伺いました。他にはどのような研修制度があるのでしょうか?

「新卒新入社員研修」をはじめとし「現任社員研修」、そして「資格取得奨励制度」を完備しています。

アサヒサンクリーンでは、より良いサービスをお客様に提供するためには、職員一人ひとりのスキルを向上させていくことが大切であると考えます。

そのために豊富な研修制度を整え、職員が成長し続けられる環境づくりを行っています。

>>>アサヒサンクリーン株式会社|研修制度 のページへ

また介護福祉士などの資格取得を目指す職員も多く、そういった職員には全面的なバックアップができるよう制度を整えています。

アサヒサンクリーンは養成校として開校もしており、外部ではなく社内で介護福祉士実務者研修を受講できます。
職員曰く、事業所の仲間たちとまるで同じ学校に通っているような感覚になるようですね。
外部だと知らない人ばかりなので、仲間がたくさんいて切磋琢磨しあえる環境はモチベーションにつながるのではないかなと考えます。

―訪問入浴サービスで働く職員には、どんな人が多いのでしょうか?


10~60代まで、年齢層は幅広いですね。

経験もバラバラで、無資格・未経験の方が全体の8割ほどです。

外国籍の方も多くいらっしゃいますよ。
日本語の読み書きができなくてもできる仕事なので、自信をもって取り組んでいただいています。

―訪問入浴サービスの職員として働くやりがいを教えてください。

何より、毎度毎度お客様に喜んでいただけることが大きなやりがいです。

古くからお風呂好きの日本人ですから、お風呂を心待ちにされる高齢の方々は多くいらっしゃいます。

しかしさまざまな理由で入浴が難しい、という方々のために我々がサービスを提供することで、たくさんの「ありがとう」というお声をいただけます。

また訪問事業なので、1軒1軒、その都度気持ちを切り替えて仕事ができる点も魅力ですね。

外回りで開放的な気持ちになれますし、3人1組のチームで動く楽しさも感じられるお仕事です。


――訪問入浴は「暑い」「大変」というイメージを持つ方が多くいらっしゃいます。アサヒサンクリーン株式会社様では、これらに対してどのような工夫を行っておられるのでしょうか?


確かに夏は暑さを感じますし、実際に搬入や移乗を行うこともあるため、そういったイメージがあるのかもしれませんね。
アサヒサンクリーンでは、より高いサービスのご提供のために、職員が働きやすい環境を整備することは非常に大切なことだと考えています。

暑さ対策ではさまざまな取り組みを行っていますが、最も職員の支持を得ているものはファン付きジャケットの着用です。

また最近では、ペットボトル用保冷ホルダーの支給を一部地域で試験導入しています。
これは職員のおすすめアイテムだったのですが、訪問中もペットボトルの飲み物がぬるくならず非常にいいアイデアだと思ったので、事業所にも支給することになったんです。

「大変さ」の面では、浴槽の工夫が挙げられます。
先ほども申し上げましたが、アサヒサンクリーンで使用している浴槽は改良を重ねたオリジナルのものになります。

元々はFRPという船に使われる素材を使用していましたが、重量20kg程度と非常に重かったんです。
運ぶ職員の負担軽減のために、軽く強度のあるカーボン素材への改良を行いました。
その結果、職員2人で安全に運べる軽さにまで軽量化できました。

また素材だけでなく、浴槽内でのお湯の流れ方を研究した型もこだわりです。

―職員の声から生まれる取り組みもあるのですね。

職員の声だとかおすすめしてくれたもので、「それいいですね」と思うものがあれば積極的に取り入れていますね。

こういった取り組みは、スモールトライを含めトライしていくことが大切だと考えています。

いい案があれば、これからもどんどん導入していきたいです。

アイデアがあればぜひ教えてください!


――アサヒサンクリーン株式会社様では、職員の働きやすさにも注力されているとお見受けします。実際に、どのような取り組みを行っておられるのでしょうか?


まず職員がいきいきと働ける環境をつくることが、お客様のためにもなり、ひいては社会のためになると考えます。
やはり、「職員があっての会社」。
良いサービスを提供するためには元気な職員が必要不可欠ですから、いかに働きやすく、長く働ける環境を整備できるかを常に考えています。

先述した研修制度をはじめとした、スキルアップの環境づくりとサポート、資格取得支援など、人材育成に力を入れているのはもちろん、働きやすい職場環境の醸成にも注力しています。
資格手当や家族(子供)手当、奨学金手当、産前産後休暇及び育児休業、介護休業など、長く安定して働けるようにさまざまな制度を設けているところです。

職員の身体状況などに合わせ、業務の配置替えを行うセカンドキャリア制度の検討も行っています。
例えば、年齢などの理由で訪問入浴介護職としての勤務が難しくなることもあるでしょう。
そういった場合に、アサヒサンクリーンの他事業へのキャリアチェンジを行うなど、継続して活躍していただける環境を整えています。

また職員の労務負担軽減と作業効率向上のため、ペーパーレス化・ICT化にも取り組んでいます。
システムは自社で開発しているので、普及しやすく、事業所からの問い合わせに対する迅速な対応も可能です。
最近では外国籍の職員向けに、介護のことを勉強するためのアプリも自社で作成しました。


――「家族介護手当」という制度を新設されたと伺ったのですが、こちらはどのような制度になりますか?

簡単に申し上げますと、介護を必要とする家族がいる職員に、被介護者1人あたり月10,000円を支給するという制度です。

家族の介護には、やはり経済的な負担が大きくのしかかります。
そういった職員に対して、介護事業を行う当社として何かサポートすることができれば、という経緯で新設されました。

より多くの職員に行き届く施策にしたく、対象は実親・義理親(同居)・配偶者・実祖母(同居)に広げて設定しています。

>>>アサヒサンクリーン株式会社|プレスリリース


――アサヒサンクリーン株式会社様の今後の展望について教えてください。


現在アサヒサンクリーンは訪問入浴サービスのシェアNo.1を獲得していますが、ここにとどまらず、もっとたくさんの方にご利用いただける質の高いサービスを提供し続けたいと考えています。

訪問入浴は点数が高いこともあり、まだ利用率が低いサービスです。
この訪問入浴というサービスをもっとたくさんの方に知っていただくために、アサヒサンクリーンがリードして業界を推進していきたいです。
特に若い方に興味を持っていただけるように、SNSなどを通じてさまざまな取り組みを行っています。

>>>アサヒサンクリーン株式会社|Instagram

またリハビリサービスやハウスクリーニングといった、介護保険外の事業のスタートも検討しています。
より多くの方々のサポートを行っていくとともに、職員のセカンドキャリアで活躍できる場としても提供できればと考えています。

訪問入浴サービスを通して、これからも社会に貢献し続ける企業でありたいです。

 

アサヒサンクリーン株式会社
本社所在地:〒420-0064 静岡市葵区本通10-8-1
TEL:054-266-3216
HP:https://www.asahi-sun-clean.co.jp/

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