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フレイルとは、高齢者が加齢によって身体や精神状態、社会とのつながりが弱くなってしまった状態のこと。「健康と要介護状態の間」といわれるほど健康面で大切な局面であり、放置するとさまざまな合併症を併発してしまうこともあります。今回はフレイルとは何か、基準やチェックリスト、原因と予防法について解説します。
フレイルとは、加齢によって身体や精神状態、社会とのつながりが弱くなってしまった状態です。
進行すると合併症を引き起こしたり、要介護状態になってしまうこともありますが、本人の努力で回復させることも可能です。
いわゆる「健康な状態と要介護状態の合間」ということになるため、高齢者の今後にとって非常に大切な局面であるといえるでしょう。
なおフレイルという言葉は「衰弱」「老衰」を意味する”Frailty(フレイルティー)”からきています。
高齢者がフレイルであると判断される基準には、どのようなものがあるのでしょうか。
アメリカの老人科医リンダ・P・フリード氏らが提唱した基準は、以下の通りです。
項目 | 評価基準 |
---|---|
疲労感 | 何もしていなくても疲れるなど |
体重減少 | 6か月で、2~3kg以上の体重減少 |
握力低下 | 男性:26kg以下 女性:18kg以下 |
歩行速度低下 | 通常歩行速度が1.0m/秒以下 |
身体活動の低下 | 1. 軽い運動・体操をしていますか? 2. 定期的な運動・スポーツをしていますか? 上記の2つのいずれも「していない」と回答 |
これらの項目のうち3つに当てはまる場合、フレイルの状態であると考えられるでしょう。
一つひとつの項目について詳しく解説します。
ここ2週間で、特に何もしていなくても疲労感を感じてしまう場合は注意が必要です。
疲労感によってやる気がなくなったり、動かなくなってしまうことで運動機能が低下し、フレイルが進行してしまうことも。
虚無感・孤独感を感じてしまい、精神的に悪影響を及ぼすことも考えられます。
半年で2〜3kg以上体重が減少した場合も注意しましょう。
健康的な生活を送っている場合、半年間で急激に体重が減少することはありません。
体重が減っていることに気付いた場合は、これまでの運動習慣や食事の摂り方を振り返ってみる必要があります。
握力は男性が26kg以下、女性が18kg以下になると、筋力が弱くなっていることが考えられます。
筋力の低下は、フレイルの典型的な症状です。
活動量が減ることで筋肉が衰えてしまわないよう、普段から適度な運動を行うようにしましょう。
歩く速度が1.0m/秒以下と遅くなることも、フレイルの基準になると考えられます。
歩行速度の低下には、猫背や足腰をかばうために歩幅が狭くなることのほかに、心身の活力が低下している状態であることが原因として考えられます。
後者の場合はフレイルの兆候であると考えられるため、注意が必要です。
心身の活力が低下することによって運動をしなくなったり、社会活動に参加しなくなると、身体活動が低下してしまいます。
身体活動の低下は、身体機能や認知機能の低下に直結するため、フレイル予防には積極的に身体活動をすることが大切です。
フレイルをチェックする項目として、厚生労働省が「後期高齢者の質問票」を作成しています。
これらの項目を参考にすることで、どういった点に問題があるのか可視化することができるでしょう。
参考:厚生労働省|高齢者の特性を踏まえた保健事業ガイドライン第2版
フレイルの原因には、身体・精神・社会の3つの要因が関係しています。
活動量が少なくなることによる筋力低下や運動器の機能低下など、身体的要因はフレイルに大きな要因をきたします。
活動量以外にも、食事をしっかり摂らないことによる低栄養状態も起因します。
認知症やうつ病、MCIと呼ばれる軽度認知障害などの精神的な衰弱も要因します。
精神的な要因は見かけでは分かりづらいため、周囲の人々が変化にいち早く気付くことが大切です。
他者とのかかわりを絶ってしまうことによる孤独感、引きこもりといった社会的要因もフレイルの原因として挙げられます。
家の中から出ない状態が続くことで身体機能が低下するだけでなく、他者とのコミュニケーション不足による虚無感や認知機能の低下までも引き起こされてしまいます。
フレイルを予防するためには、普段から身体・精神・社会の3つの面を意識することが大切です。
本人の努力が最も重要ですが、周りの人がしっかりサポートすることでより進行を予防することができるでしょう。
無理しない程度に、適度な運動を行いましょう。
最初はラジオ体操や散歩といった軽いものからはじめてもOK。
体を動かすことで身体機能の低下を防げるだけでなく、精神的なリフレッシュにもつながるでしょう。
また自治体のスポーツ団体やサークルに参加することもおすすめです。
三食しっかりと食べ、栄養をバランスよく摂取しましょう。
高齢になると食が細くなり、必要な栄養分を意図的に摂らなくなってしまうことも。
食事の量が減ることは仕方がないですが、それにより栄養が偏ってしまわないよう、バランスの良い食事を心がけましょう。
家の外に出て、社会に積極的に参加することも大切です。
外部との接触が少ないと引きこもりがちになってしまい、フレイルの進行を勧めてしまうことも。
他人とコミュニケーションを取ることは脳を活性化させるだけでなく、精神的に良い刺激ともなるでしょう。
フレイルは早期に見つけ、対策を打つことが何よりも大切です。
フレイルは「健康と要介護状態の間」といわれるほど、高齢者にとって重要な局面。
周囲の人々が観察し、気付いてあげることで高齢者の健康につながるでしょう。
フレイルとは、加齢によって身体や精神状態、社会とのつながりが弱くなってしまった状態。
いわゆる「健康と要介護状態の間」といわれるほど、高齢者の健康にとって重要な局面であるといえます。
周囲の人々が早めに発見し、フレイルが進行しないようさまざまなサポートをしてあげることが大切でしょう。
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