お役立ち情報
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高齢者の体調不良にいち早く気付くことは、介護士にとって重要なタスク。そのためには、まずは高齢者の体調不良のサインを知ることが大切です。高齢者の体調不良には、どのようなサインが現れるのでしょうか。高齢者の体調不良のサインや原因、予防方法、介護士の対応の仕方について解説します。
■目次
高齢者の体調不良には、さまざまなサインが現れます。
具体的には以下のようなものが挙げられるため、介護士はこれらの異変にすばやく対応できるようにしましょう。
● 体のだるさや疲れが取れない
● 活動的でなくなる
● 顔色が悪い
● 趣味など好きな活動をしなくなる
● 機嫌が悪い
● 介護拒否する
● 食欲が低下する
● 暑くないのに汗をよくかく
● 傾眠傾向が続く
● 吐き気や嘔吐がある
● 頭痛やめまいがし、呂律(ろれつ)が回らない
● 息苦しさや胸の痛みがある
● バイタルの変化がある
上記のような異変が続く場合は、何らかの疾患が隠れている可能性があります。
医師の判断を仰ぐ、病院を受診するなどの対応が必要になるでしょう。
>>>あわせて読みたい「介護施設で気を付けたい傾眠傾向とは?原因や危険性について解説」
>>>あわせて読みたい「【介護士必見】介護拒否されてしまったら?事例や原因を解説」
高齢者の体調不良には、さまざまな原因が考えられます。
以下では、高齢者の体調不良の原因としてよく挙げられる点について解説します。
もともと患っていた持病の悪化により、体調不良を起こしていることも考えられます。
持病の悪化の場合は、これ以上の悪化を止めるためにすぐに医師・看護師の判断を仰ぐ、病院を受診するなどの対応を行いましょう。
またその際は、直近のバイタルやご本人の状態などを確認し、医師に伝えることもポイントです。
服薬している薬の副作用により、一時的な体調不良を起こしている可能性もあります。
副作用のある薬を服用する場合は、その副作用についてもしっかり把握するようにしましょう。
また副作用が続く場合は薬があっていない可能性もあるため、医師や薬剤師に相談することも一つの対応方法です。
栄養バランスの偏った食事を摂っていたり、好き嫌いが激しく偏食の傾向があると、低栄養状態となり体調不良を起こしてしまいます。
低栄養状態になると健康にさまざまな問題が生じ、疾病のリスクにつながることも。
利用者様が食事を上手に食べられない、好き嫌いする場合は、しっかりと食べていただける食事を提供できるように管理栄養士と相談する必要があります。
>>>あわせて読みたい「介護士が知っておきたい「低栄養」とは?リスクや防ぐための工夫」
>>>あわせて読みたい「介護食の種類4つとは?介護食を楽しんでもらうポイントも解説」
ストレスや不安を抱えていると、その影響が身体にも現れ、体調不良を起こしてしまうことも。
高齢者がストレスや不安を抱える要因としては、大切な人を失った絶望感やこの先の人生における失望感などが多く挙げられます。
このようなストレスや不安を溜めないためには、QOL向上のための楽しいレクリエーションの企画や運動、体操で気持ちを発散させることが大切です。
高齢者の体調不良を予防するためには、以下のようなことが重要です。
睡眠や食事など、健康的な生活習慣を維持することが何よりも大切です。
介護施設を利用する高齢者の場合、それらの管理を行うのは主に介護士となります。
利用者様が健康的な生活習慣を維持できるよう、日頃からしっかりとサポートする必要があるでしょう。
低栄養状態とならないように、適切な栄養を摂取することも大切です。
栄養バランスをしっかりと整えていることで、必要なエネルギーを体内で生成し蓄えることができ、健康的な身体をつくることができます。
必要な栄養を補うためには、食事はもちろん毎日のおやつなどでも工夫することが可能です。
>>>あわせて読みたい「介護施設でのおやつの役割は?高齢者向きのおやつを選ぶポイント」
体調不良を予防するためには、適度な運動を行うことも大切です。
運動をすることで血糖を消費することから肥満や糖尿病の予防にもつながるだけでなく、血液循環が良くなることで高血圧や動脈硬化を防ぐ効果も期待できます。
また運動をすることでストレスが発散され、メンタルヘルスの向上にもつながるでしょう。
静岡県健康推進課の調査によると、社会参加は適度な運動と同じくらい死亡率の低下に強く影響していると報告されています。
このことから、高齢者が社会参加をすることは健康的な生活に良い効果をもたらすことが分かるでしょう。
介護施設においては、幼稚園や保育園との交流、地域イベントへの参加、友人との交流など、利用者様の社会参加を促せるような取り組みを企画することが非常に大切です。
参照:静岡県|静岡県高齢者コホート調査に基づく運動・栄養・社会参加の死亡に対する影響について
高齢の利用者様が体調不良のサインを見せたとき、介護士は適切な対応をすることが求められます。
以下では、介護士の対応について説明します。
医師の判断が必要なほど異変がある場合は、早期に連携を取ることが必要です。
「あとで」や「様子が落ち着いてから」では手遅れになってしまうことも。
なるべくすぐに医師に連絡を取り、対応してもらうようにしましょう。
また受診するまでの間は、安静にできるよう環境を整えることも大切です。
利用者様に体調不良の様子が見られることや、対応方法について報告します。
体調不良を理由に一方的に利用中止をしてはいけません。
施設側がしっかり責任を持って対応する義務があります。
どのように対応するかをご家族に説明し、対応後の報告まで行いましょう。
体調不良のために転倒したり怪我をすることを防ぐために、安全な環境を整えることも必要です。
具体的には、滑りやすい床に滑り止めカーペットを敷く、ベッド用てすりを取り付けるなどの対策が挙げられます。
また介護士が頻繁に様子を見れるよう、人員配置を工夫することもポイントです。
体調不良によって食欲が低下し上手く食事を摂れないと、低栄養状態のリスクが高まります。
流動食や補食など、体調が悪い状態でも栄養を摂取できる方法を模索する必要があります。
管理栄養士と相談し、栄養不足に陥らないよう工夫をしましょう。
>>>あわせて読みたい「介護食の種類4つとは?介護食を楽しんでもらうポイントも解説」
高齢の利用者様が利用する介護施設では、そこでは働く介護職員が体調を管理する役割を担うことになります。
高齢者の体調不良にはさまざまなサインがあるため、見逃さないようにしっかり見守ることが大切です。
また、介護士が高齢者の体調不良に対する対処法や予防法を理解し実践することで、利用者様の健康的な生活を送るサポートができるようになるでしょう。
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