お役立ち情報
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政府は令和5年3月13日以降、マスクの着用は個人の判断に委ねる考えを示しました。一方で、介護施設で勤務する介護職員においては、引き続きマスク着用での勤務が推奨されます。今回は、介護職員のマスク着用について、対面面会や施設でマスク着用を周知するポイントについてまとめました。
■目次
政府は、新型コロナウイルスが5類に移行することをうけ、感染対策としてのマスク着用について『3月13日からは個人の判断に委ねる』という方針を発表しました。
医療機関や通勤ラッシュの公共交通機関を利用する場合はマスクの着用を「推奨する」とし、学校教育現場においては4月1日から着用を求めないことを基本とするなどの新たな方針が決定されています。
なお、「マスクが全く不要になった」という訳ではなく、個人の主体的な判断のもと、一定の環境でマスクを外すことが容認されたという考え方です。
参照:新型コロナウイルス感染症対策本部|マスク着用の考え方の見直し等について
3月13日よりマスクの着用が個人判断に委ねられることになりますが、介護職員は引き続き勤務中のマスクの着用が推奨されることになります。
新型コロナウイルス感染症対策本部の発表では、介護職員のマスク着用について以下のように述べられています。
ハイリスクな高齢者が多く利用する介護施設においては、マスクの着用が効果的な場面であるとされ、引き続きマスクの着用による感染対策が周知されます。
3月13日よりマスクの着用が個人の判断に委ねられますが、引き続き介護職員は勤務中のマスク着用が推奨されます。
これにはどういった理由があるのでしょうか。
介護施設では新型コロナウイルスによるクラスター(集団感染)が発生しやすく、より一層感染対策を強化する必要があります。
東京都高齢者福祉施設協議会新型コロナウイルス対策委員会の調査によると、令和4年7月から8月にかけての第7波では、都内の入所型介護施設273施設中159施設(58.2%)で感染が発生し、うち95施設(59.7%)でクラスターが発生したと報告されています。
感染が発生した施設のうち、半数以上もの施設でクラスターが起きていたということが分かります。
同じ施設内で長時間生活・入居することから、感染者のウイルスをもらいやすいという点が理由として挙げられるでしょう。
参照:東京都高齢者福祉施設協議会新型コロナウイルス対策委員会|新型コロナウイルス感染症第7波における感染状況把握調査結果について
高齢者は、新型コロナウイルスに罹患すると重症化するリスクが高いという報告もされています。
特に基礎疾患のある方の場合は、よりリスクが高くなります。
重症化すると肺炎などの合併症を発症するほか、最悪の場合死に至るケースも。
介護施設では、ハイリスクな利用者様の命を落とさないようしっかりと感染対策を講じる必要があるのです。
介護施設を利用する高齢者はほとんどが介護を必要とする方であり、自ら感染対策を講じることが難しい方も多いです。
認知症によりコロナ対策を万全に行えない方や、疾病や体調を理由にマスク着用が難しい方など、やむを得ない理由で利用者様に感染対策を推奨できないことも。
そういった場合は、自ら感染対策ができる介護職員が、率先して感染対策を講じる必要があるでしょう。
マスクを着用することは、「他人に感染症をうつさない」だけでなく「自分が感染症にうつらない」ためにも効果的です。
介護職員は慢性的な人手不足であり、感染により欠員が数人出るだけで十分なケアの提供が難しくなってしまうことも。
そのため、施設の運営を担う人材である介護職員への感染対策も必要不可欠なのです。
そのためにも、マスクの着用が推奨されています。
現在介護施設におけるご家族による対面面会は、実施してもOKという方針になっています。
対面での面会については、新型コロナウイルスが流行し始めた令和2年4月以降、緊急の場合を除き一時中止とすべきとされていました。
しかし厚生労働省は令和5年1月30日に「医療機関や高齢者施設でのクラスター防止対策は継続しつつ、できる限り面会の希望が実現できるよう取り組みをお願いしていく」との考えを示しています。
さらに今後インフルエンザと同等の5類に移行することをうけ、対面面会を再開しはじめている介護施設は増えていくことが予想されるでしょう。
対面面会を実施する際は、厚生労働省が配布しているリーフレットを参考に、感染対策を万全に行ったうえで実施しましょう。
参照:厚生労働省|高齢者施設における面会の実施に関する取組について
介護施設では3月13日以降、マスク着用についてどのようにルールを設定するべきでしょうか。
職員には、施設に到着したときからマスクの着用をお願いするようにしましょう。
通勤中のマスク着用においては個人の判断に委ねられますが、介護施設を出入りする際はマスクの着用が推奨されるようになります。
施設内に入るタイミングで、消毒・検温と同時にマスクの着用を行うことでルーティン化しやすくなるでしょう。
これまでと同じように、マスクとフェイスシールドを使い分けることもポイントです。
レクリエーションや音楽療法の際は、口元が見えるようにフェイスシールドに切り替えるとよいでしょう。
マスクの着用に関して世間の考え方が緩和されたとはいえども、施設内でマスクを外す場面はできるだけ減らしたいところ。
顔を見せたい場合は、フェイスシールドを活用して飛沫が飛ぶのを防ぐことが大切です。
入浴介助時であってもマスクを行う施設は多いでしょう。
入浴介助時にマスクの着用が苦しい、フェイスカバーだと曇ってしまうという場合は、マウスシールドがおすすめ。
口元だけをカバーできるシールドで、雲っても視界がさえぎられず気になりません。
マスクに比べて呼吸もしやすく、熱中症リスクも下がります。
湿度が高い浴室では全く感染しないというわけではないため、できるかぎりの感染対策を講じることが大切です。
事務所にマスクを備蓄しておくこともポイントです。
数は余裕を持って備蓄しておきましょう。
事務所にマスクを備蓄しておくことで、職員はもちろん利用者様、面会にこられたご家族にすぐに提供できます。
また見えるところに予備のマスクを設置しておくことで、職員にマスクの着用を意識づけることもできるでしょう。
令和5年3月13日以降はマスクの着用が個人の判断に委ねられるようになりますが、介護施設で勤務する介護職員においては、引き続きマスク着用での勤務が推奨されます。
それには介護施設でのクラスターの発生しやすさ、高齢者の重症化リスクの高さなどが理由として挙げられます。
職員と利用者様が引き続き安心・安全に過ごせるよう、できる感染対策はしっかり実施していきましょう。
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