お役立ち情報
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2月の介護施設の恒例行事として多く行われる、節分会でのレクアイデアについて紹介します。節分は高齢の利用者様にとっても馴染みが深く、豆まきや恵方巻などさまざまなレクリエーションを企画できるでしょう。今回は、節分の意味や介護施設で節分会を行う目的、おすすめのレクと注意点について解説します。
■目次
節分はその字のごとく「季節を分ける」ことを意味し、二十四節気における新年を意味する立春の前日に「鬼(邪気)を追い払って新年を迎える」行事です。
鬼は古くから「悪」や「災い」のもととなる象徴とされており、鬼を追い払うことで良い年を迎えられると考えられてきました。
鬼退治に豆が使われるのは「魔を滅する=まめ」という語呂合わせや、穀物を撒くことでお祓いができると考えられたなど、諸説あります。
鬼退治は元々は「追儺(おにやらい)」と呼ばれる宮廷の行事が発祥でしたが、だんだんと庶民に定着し現在のような豆まきの形になったといわれています。
介護施設で節分会を行うのは何故なのでしょうか。
目的について解説します。
節分会を行うことで、季節の移り変わりをより強く実感することができます。
特に入居型施設の場合は、街の様子や気候で季節を感じられる機会が少ないため、節分会のようなイベントが季節を感じる大きな手段となるのです。
また節分会では豆まきや鬼退治のような特徴的なレクリエーションを行うため、記憶に残りやすくなります。
節分会を迎えることで、すっかり1月が過ぎ2月が始まったことを実感することができるでしょう。
節分会では協力して鬼退治をするなど、コミュニケーションが必要となるレクリエーションを行います。
節分会を通じて、普段会話する機会の少なかった人や職員とのコミュニケーションが促進されるでしょう。
人とのコミュニケーションが増えることは、孤独感や喪失感を和らげる効果が期待できます。
節分会を機会に、積極的に利用者様とのコミュニケーションを図ってみましょう。
節分会でレクリエーションを行い楽しい時間を過ごすことで、ストレスが発散されるだけでなく、運動不足を解消させることもできます。
体を動かすとセロトニンといったホルモンが分泌され、ストレスの解消や脳を活性化させる効果を得られるのです。
またレクリエーションを通して笑ったり感情を高めることで、副交感神経が優位になり幸福感を感じるようになります。
節分会には、こういった心身のリフレッシュの目的もあるのです。
介護施設の節分会でおすすめのレクリエーションアイデアを紹介します。
節分といえば豆まきや鬼退治。
鬼に扮した職員に向かっての豆まきや、鬼退治レクを行いましょう。
ただし介護施設で本物の豆を使用した豆まきは、利用者様のケガや誤嚥の危険性があります。
撒いた豆を拾って食べることも衛生的に良くありません。
豆まきを行う際は本物の豆ではなく、個包装の豆や豆に見立てたボールなど、別のものを代用するとよいでしょう。
お皿に入った豆を一つずつお箸で掴み、別のお皿あるいは隣の人のお皿に移すお箸リレーです。
全員で協力してタイムアタック形式にしても、グループに分かれるなど勝負形式で行っても盛り上がるでしょう。
お箸を掴むことが難しい方には、介護用のお箸やスプーンを準備するなどの工夫が必要です。
鬼のイラストを描いたペットボトルやペーパーの芯などに向かって、ボールを投げて鬼退治を行う的当てのアイデア。
座りながらでも参加でき、豆まき気分を味わえるため、介護施設の節分会レクとしておすすめです。
重さがあり倒れにくい大鬼や、細長く当てにくい鬼など、的のバリエーションを増やすとより盛り上がります。
節分に食べるものといえば恵方巻。
クッキングの一環として、恵方巻を作るレクも介護施設で人気です。
恵方巻には7つの具が必要ではありますが、利用者様の嚥下能力に応じた具を選ぶようにしましょう。
また海苔は窒息の可能性があるため、薄焼き卵で代用することがおすすめです。
節分会にあわせて、利用者様と協力してひとつの壁面製作を作ることもおすすめ。
折り紙や塗り絵など、製作内容は利用者様の能力に合わせます。
完成品が展示されることになるため、なるべくたくさんの方に参加していただけるとよいでしょう。
全員で作ったものを展示するだけでも、施設内が華やかになります。
節分に関するクイズで、脳トレレクを行うのもおすすめ。
脳トレで脳を活性化させることで、認知症予防にもつながります。
子どものころから慣れ親しんだ節分であるとはいえ、意外と知らない知識がたくさん。
〇✖クイズや早押しクイズなど、出題方法を工夫してみましょう。
柊鰯(ひいらぎいわし)とは、葉のついたヒイラギの頭にイワシの頭を挿したもの。
鬼はヒイラギのトゲを避け、イワシの匂いを嫌うことから、柊鰯を玄関に飾っておくと鬼が家に侵入してこないといわれています。
本物の柊鰯は取り扱いが難しいですが、折り紙であれば簡単に楽しく作成できるでしょう。
昔柊鰯を作って飾ったことがある、なんて思い出話を聞くこともできるかもしれません。
回想法とは、昔の記憶を辿って話すことで脳を活性化させる心理療法のこと。
認知症予防に効果があるといわれ、多くの介護施設で取り入れられています。
「子どもの頃の節分のことを覚えていますか?」「どんな節分を過ごしましたか?」のような質問を投げかけ、利用者様からのお話を引き出してみましょう。
>>>あわせて読みたい「介護施設でも実践できる回想法|認知症への効果や進め方について」
介護施設にはさまざまな要介護度の方が利用されており、中には寝たきり状態の方や体を起こすことに困難がある方もいらっしゃいます。
そういった方でも参加できる節分のレクとして、鬼に扮した職員が利用者様の個室を巡る「鬼の施設巡り」がおすすめです。
鬼が直接利用者様のもとに訪れ、その場で豆まきや写真撮影を行います。
要介護度を問わずたくさんの方に参加していただけるでしょう。
介護施設で節分会を行う際には、いくつかの注意点があります。
先述した通り、豆まきを行う際には豆の取り扱いに注意をしなければいけません。
豆をそのまま食べて誤嚥や窒息してしまったり、撒いたあとの豆を踏んで転倒するなどの危険性があります。
豆まきを実施する場合は、方法を工夫するなど慎重に企画することが大切です。
どうしても福豆を食べたいという利用者様がいらっしゃる場合は、細かく砕く、福茶(お茶に豆を入れたもの)にして提供するなどの工夫を行いましょう。
レクリエーション中はついつい力が入ってしまい、体調を崩してしまう利用者様もいらっしゃいます。
レク中も常に利用者様の様子を観察し、何か異変があればすぐに対応できるよう職員を配置しましょう。
節分会やレクリエーションに参加したがらない利用者様を、無理に参加させることはNGです。
特に豆まきの場合、昔は一家の長や長男のみが豆まきを行っていたという家庭や地域も。
そのため、女性は豆まきに参加したがらないこともあります。
そういった場合は利用者様の考えを尊重し、他の方法で参加していただけるレクを提案しましょう。
節分会は、2月の介護施設の恒例行事として多く行われます。
高齢の利用者様にも馴染みの深い行事のため、多くの方に参加していただけるでしょう。
しかし豆の誤嚥や恵方巻での窒息など、節分ならではの注意点も。
本記事を参考に、安心安全に楽しく参加していただけるような節分会を企画しましょう。
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