お役立ち情報
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訪問介護事業所に必ず置かれるサービス提供責任者。訪問介護の利用者の相談に乗ったり、訪問介護員に対して指導を行ったり、文字通り責任者としての立場にあります。サービス提供責任者の役割とは具体的にはどのようなものなのでしょうか。この記事では、サービス提供責任者の仕事内容、資格要件、平均給与について解説していきます。
サービス提供責任者とは、訪問介護事業所に必ず置かれる役職です。
利用者やその家族の相談に乗る、訪問介護計画書を作成する、訪問介護員への指導を行うなど、訪問介護事業所のまとめ役を果たしています。
サービス提供責任者はケアマネージャーや介護福祉士のような資格の名前ではなく、役職の名前です。
サービス提供責任者とケアマネージャーは役割が似ているところもありますが、全く別の職種です。
ケアマネージャーは居宅介護支援事業所や介護施設において、利用者のケアプランを作るのが役割です。
サービス提供責任者は訪問介護事業所において、訪問介護計画書を作ります。
ケアマネージャーは利用者の生活全般を支えるために、さまざまな介護サービスを手配することが仕事です。
利用者や家族の要望、どのサービスをいつ・どのくらい時間利用するかを書かれた「ケアプラン」と呼ばれる計画書を作成します。
一方サービス提供責任者は、「訪問介護計画書」と呼ばれる訪問介護サービスをどのように提供していくかが書かれた計画書を作成します。
訪問介護計画書は訪問介護に絞った計画であるといえます。
>>>あわせて読みたい「ケアマネージャーとは?仕事の魅力や働き方を具体的に解説!」
訪問介護事業所にはその事業所の利用者の数によって、サービス提供責任者の配置基準が定められています。
直近3か月の利用者数40人当たり、常勤のサービス提供責任者が1人必要です。
参考:東京都|訪問介護・介護予防訪問介護 人員配置基準に係る改正
なお2015年には条件を満たした場合の基準緩和が行われています。
以下の3つを満たした場合、利用者50人あたり常勤で1人のサービス提供責任者がいればよいことになっています。
●常勤のサービス提供責任者を3名以上配置している
●サービス提供責任者の業務に主として従事する者を1人以上配置している
●サービス提供責任者が行う業務が効率的に行われている場合
3つ目の業務が効率的に行われている場合とは、訪問介護計画書の作成や訪問介護員の勤務調整など、サービス提供責任者が行う業務がITを活用することで省力化、効率化されている場合を指します。
ここからはサービス提供責任者の仕事内容を見ていきましょう。
訪問介護事業所での介護サービスは訪問介護計画書に基づいて行われますが、職員によって介護の内容が違うと利用者が困ってしまいます。
例えば、利用者の食事を作って置いておくというサービス内容のときには「できあがった料理はどこに置くのか」ということを訪問介護計画書で決めておきます。
このような介護サービスの内容を統一するために、計画書を作成して介護を実施するのです。
訪問介護計画書には以下の内容が記載されています。
●利用者の情報
●利用者とその家族の要望
●長期目標、短期目標
●サービス内容
●サービスの提供手順と方法
●計画見直しの時期
この訪問介護計画書を作成することがサービス提供責任者の役割の一つです。
新規利用の申し込みがあった際に利用者様の自宅へ伺い、
などを確認したうえで、契約を結びます。
訪問介護は、利用者やその家族の意向に沿って行われなければなりません。
そのためにも利用者やその家族に対して定期的にヒアリングを行い、 望むサービスを受けられているか、サービスを受けるなかで困りごとはないかなど、意向把握に努めます。
また提供しているサービス内容の評価を行い、もし問題があれば計画を改善していくモニタリングを月に1度行いながら、介護の質を向上させることもサービス提供責任者の仕事です。
サービス提供責任者はケアマネージャーが開く「サービス担当者会議」に出席するなど、外部の専門職との連携も求められます。
サービス担当者会議は、利用者に関わるサービス提供事業者が集まり利用者への介護をどのように提供していくかを相談する場です。
利用者が普段、介護のサービスを受けている際にどのような様子であるか、現在のサービス内容は適切かどうかを検討し、他の参加者と共有します。
サービス提供責任者は、訪問介護事業所で働く訪問介護員の指導者的な立場にあります。
利用者への介護が訪問介護計画書の通りに行われているかを確認し、指導を行ったり、訪問介護員の勤務シフトを調整するなどの管理業務を行います。
サービス提供責任者は訪問介護事業所において、訪問介護員のチームをまとめる存在です。
チームが提供する介護サービスによって利用者の生活の質が改善したり、指導や教育を行いチームのレベルが上がっていくことを実感することができるでしょう。
また、外部の専門職とも連携して1人の利用者の生活を支えることになります。
連携が上手くいくと利用者やその家族から感謝されることも、やりがいに繋がることでしょう。
サービス提供責任者として働くためには、以下の3つの資格のうちいずれかを取得している必要があります。
なお以前は旧ヘルパー2級を保持している人も実務経験を積めばサービス提供責任者になることができましたが、2018年の制度改正により、この要件は廃止となっています。
令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果によると、サービス提供責任者の平均月給は 320,510円(月給・常勤の者)となっています。
参考までに訪問介護員の平均給与は、283,220円(月給・常勤の者)です。
訪問介護員と比べるとサービス提供責任者の給与水準は高いようです。
訪問介護事業所で働きたいのなら、キャリアアップの目標として目指されてはいかがでしょうか。
サービス提供責任者とはどのような役職なのか、その仕事内容とやりがい、資格の要件、平均給与についてみてきました。
サービス提供責任者は訪問介護事業所をまとめるリーダー的な存在です。
チームを一つの方向に導き、利用者の生活の質向上に貢献できる、やりがいのある仕事であるといえます。
この記事により、サービス提供責任者についての理解を深めていただければ幸いです。
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