【介護士必見】介護現場で気を付けるべきプライバシー保護のこと

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介護現場では、利用者様に関するさまざまなプライバシーの保護に努める必要があります。介護現場で介護職が気を付けるべきプライバシー保護には、どのような点があるのでしょうか。今回は、介護現場におけるプライバシーとは何か、介護士が気を付けるべきプライバシー、プライバシー保護のためにできることについて解説します。

介護現場での「プライバシー」とは?

介護現場におけるプライバシーとは、具体的にはどのような概念なのでしょうか。

介護現場で気を付けるべきとされるプライバシーについて、2つ解説します。

秘密保持義務に関すること

介護士福祉士は介護福祉士法により「秘密保持義務」が定められており、介護業務にて知り得た情報などを外部に口外してはいけない決まりがあります。

個人情報や病気の内容など、利用者様の情報は守秘義務により守られています。

これらを口外してしまうことは、秘密保持義務違反になるだけでなく利用者様のプライバシーを侵害してしまうことにつながるのです。

なお介護福祉士法によると、秘密保持義務に違反した場合は「1年以下の懲役又は30万円以下の罰金」が科せられます。

利用者様の尊厳に関すること

介護現場におけるプライバシーには、個人情報などの情報だけでなく利用者様の尊厳に関わることも含まれます。

利用者様のプライドを傷つけたり、精神的苦痛を与えたり、恥ずかしい思いをさせることなどは、プライバシーの侵害となります。

利用者様が不快な思いをしないようなケアを提供することが大切です。

★施設によってルールは異なる

プライバシーの保護に関しては明確なルールが定められていないため、施設ごとにルールや取り組み方が異なります

例えば個人情報の扱い方や、プライバシーを侵害しないようなケアの方法など、各施設で積極的に取り組むことが大切です。

プライバシーについて、まずは施設でどのようなルール・定義を設けているのか確認しましょう。

介護士が気を付けるべきプライバシー

介護士が介護現場で気を付けるべきプライバシーには、具体的にどのようなことがあるのでしょうか。

シーン別に紹介します。

利用者様の個人情報

利用者様が介護サービスを利用するにあたって施設側が収集する個人情報は、外部に漏えいするようなことがあってはなりません

利用者様の個人情報にあたるものには、以下のようなものがあります。

氏名、年齢、住所

家族構成

疾患や障害の有無、要介護度

病歴

性格や生い立ち

経済状況

ケアプランの内容

着替えの介助やオムツ交換時

着替えの介助やオムツ交換時、カーテンや仕切りをせずに行うことは、利用者様のプライバシーを侵害する行為にあたります。

着替えやオムツ交換は普段は人に見せない場所を見せることとなるため、利用者様も当然恥ずかしさを感じるもの。

それを「介護だから」といい配慮せずに行うことは、利用者様の尊厳を踏みにじることとなります。

特に相部屋の場合、利用者様のプライバシーをしっかり守るための工夫をすることが必要不可欠です。

排泄介助時

排泄介助の際、周りの利用者様にも聞こえるような声量で排泄について話したり、トイレのドアを開けっ放しにして排泄時の姿が他の人に見えるような状況で放置することも、プライバシーの侵害になります。

いくら要介護度が高いからといえども、排泄介助時は配慮が必要です。

人としての常識の範囲を忘れないように気を付けましょう。

入浴介助時

入浴介助は利用者様のプライバシーに関わる部分に触れることがあるため、配慮が必要です。

デリケートゾーンなど、利用者様が自分で洗えるようであればお任せするようにしましょう。

また入浴介助までのストレッチャー移動の際、ほぼ服を脱いだ状態のまま運んだり、タオルなどで十分に覆わないまま運ぶこともプライバシーの侵害につながります。

利用者様が恥ずかしくないよう配慮を行いましょう。

利用者様との会話

利用者様との会話の中で、本人の悪口にあたることを話したり、他の利用者様の病気や障害について話すことも良くありません

またタメ口やあだ名、赤ちゃん言葉を使用することも、利用者様の尊厳を傷つけることにつながります

介護士として正しい言葉遣いができているか、利用者様を傷つけるようなことを話していないか、改めて自分の姿を振り返ってみましょう。

>>>あわせて読みたい「介護職が気をつけたいNGワードとは?使ってはいけない理由は?」

職員同士の会話

職員同士が会話をするなかで、利用者様の陰口をしたり変なあだ名をつけて呼ぶなどの行為も、プライバシーの侵害にあたります。

認知症の方に対して「ボケてる」と言ったり、失言症の方に「何を話しても無駄だから」と言うなどの行為もNGです。

利用者様が聞いていないからといってこのような会話が常態化してしまうと、職員全員のホスピタリティが下がり、ケアの質が下がってしまうことにもつながります。

また会話だけでなく、職員同士で閲覧する介護記録の記載の仕方にも注意が必要です。

介護士がプライバシー保護のためにできること

介護士が利用者様のプライバシーを保護するためにできることには、どのような取り組みがあるのでしょうか。

SNSやブログの使い方に注意

個人情報が漏えいしやすい状況のひとつとして、施設や職員個人のSNSやブログが挙げられます。

利用者様の個人情報や施設の機密情報が映りこんでしまっているような写真の掲載や、個人が特定されるような文章の書き込みには注意しましょう。

施設でSNSやブログを運営する場合は、マニュアルやルールの作成を行い、徹底して運営することが大切です。

良い人間関係を築く

利用者様や職員同士が良い人間関係を築いている状況では、プライバシーの侵害にあたる行為の発生が抑えられる傾向にあります。

プライバシーの侵害を防ぐには、相手への思いやりの気持ちが必要です。

良い人間関係を築くことで、「この利用者様の尊厳を傷つけたくない」という心理が強く働き、配慮の行き届いたケアを提供することにつながるでしょう。

>>>あわせて読みたい「介護士の悩み「人間関係」…解決策や人間関係が良い施設の探し方」

利用者様の気持ちになって行動する

自分が介護される側の気持ちになって行動することも大切です。

自分がされたらどう思うか、不快な気持ちにならないかを意識することで、おのずと利用者様のプライバシーを保護するケアを提供することにつながります。

「どこまで配慮すればいいか分からない」と思ったときは、逆の立場で考えるクセをつけてみましょう。

まとめ

介護現場におけるプライバシーの保護には、個人情報保護の観点や利用者様の尊厳に関する観点まで、多岐にわたります。

プライバシーの侵害は施設全体のホスピタリティ低下につながることのため、防止のために施設全体で取り組む必要があります。

本記事を参考に、プライバシー保護について職員で共有してみましょう。
 

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