看護師からケアマネジャーへの転職は可能?メリットなど解説

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看護師からケアマネジャーへの転職は全く仕事内容が違うのでうまくいかないのではと思われていませんか?実際は転職してケアマネジャーとして活躍されている方も多数おられます。この記事では、ケアマネジャーとは何か、看護師からケアマネジャーに転職する方法、看護師からケアマネジャーに転職するメリット・デメリットについて解説します。

ケアマネジャーとは

ケアマネジャーは介護支援専門員とも呼ばれます。

要介護認定が下りた方のケアプラン作成・モニタリング・生活相談・各種サービス事業所を利用するための仲介や書類作成など、利用者様が必要な介護を受け安心して生活できるためのサポート・調整役を担っています。

なおケアマネジャーには、居宅ケアマネジャーと施設ケアマネジャーがあります。

居宅ケアマネジャー
居宅ケアマネジャーは居宅介護支援センターに在籍しており、自宅に住んでいる介護が必要な利用者への支援をしています。
ケアプランの作成や利用者・利用者家族からの生活相談を受け適宜アドバイスするなどの支援や、介護サービス・福祉用具の提案やサービスの調整など色々な事業所と連携して利用者の暮らしをサポートします。
施設ケアマネジャー
施設ケアマネジャーは入所施設に在籍しており、施設入居者へのケアプラン作成や入居者・家族からの生活相談などを支援しています。
入居者が多い施設では担当件数が多くなったり、少ない場合は現場業務も兼務して行う場合もあります。

地域のケアマネジャーとしてさまざまな機関やサービス事業所と関わって働きたい場合は居宅ケアマネジャー、担当利用者により近い距離で接し、場合によって現場業務にも携わりたいのであれば施設ケアマネジャーを選択すると良いでしょう。

看護師からケアマネジャーに転職するには

看護師からケアマネジャーに転職するには、以下の3つを順番に満たす必要があります。

介護支援専門員実務研修受講試験に合格する

介護支援専門員実務研修受講試験は都道府県が実施しており、毎年10月ごろに行われます。

この試験には受験資格があり、保健・医療・福祉にかかる法定資格を取得し実務経験が5年かつ900日以上ある方が受験可能になります。

よって看護師として5年かつ900日以上の実務経験がある方は受験できます

試験の合格率はおよそ10~20%と決して簡単なものではありません。

また職種別の合格者数では介護福祉士の60.7%に次いで、看護師・准看護師が16.8%と2番目に多い割合になっています。

参照:厚生労働省|第24回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について

介護支援専門員実務者研修を受講する

介護支援専門員実務研修受講試験に合格すると、介護支援専門員実務者研修を受講できるようになります。

都道府県ごとに募集しており内容など多少異なりますが、今回は東京都の介護支援専門員実務者研修を紹介します。

介護支援専門員実務者研修の内容は前期課程・実習・後期課程の3つに分かれています。

前期課程は利用者の自立支援を図ることを目的とし、ケアマネジメントする上で必要な視点や専門知識・技術を学びます。

実習では特定事業所加算を取得し、財団が指定する居宅介護支援事業所で1日の実習を行います。

後期課程では実習での学びを振り返り、グループワークを通して介護支援専門員として備えるべき知識や技術、倫理観の拡大を図ります。

参照:公益財団法人東京都福祉保健財団|第24回第2期東京都介護支援専門員実務研修の受講者の募集について

介護支援専門員・介護支援専門員証の登録・交付

実務者研修を終えた後、介護支援専門員に登録申請します。

また、介護支援専門員証の交付申請も行いましょう。

介護支援専門員として登録され、介護支援専門員証が交付されるとケアマネジャーとして働く資格が得られます

看護師からケアマネジャーに転職するメリット

看護師からケアマネジャーに転職するメリットは4つあります。

夜勤帯の勤務がなく固定休で働ける

病院の看護師として働いている場合、交代勤務で夜勤もあるかもしれません。

しかしケアマネジャーは日勤帯の勤務で土日も休みの場合が多いです。

夜勤をやめて生活リズムを整えたい、土日固定での休みがほしいと思うのであればケアマネジャーはおすすめです。

体力的に楽になる

看護師として医療現場で働いていると体力を使いますし、中には腰痛になってしまう方もいます。

ケアマネジャーは担当者宅や介護サービス施設など色々な場所に出向いては行きますが、基本的に事務的な仕事のため、体力面では今より楽になるでしょう。

医療分野に強いケアマネジャーは重宝される

利用者の中には医療的な支援を多く必要とされる方もいます。

ケアマネジャーは主治医の意見を取り入れてケアプランを作成したり生活相談に乗りますが、そこに看護師としての知見があるとより有益な情報や先を見据えた助言もできます

医療分野に強いケアマネジャーは利用者・利用者家族や同じ施設のケアマネジャーからも頼りにされるでしょう。

転職時にも充分な強みになります。

職場の人間関係に悩まされない

看護師は現場で複数の職員と働くことになるため、人間関係の悩みやトラブルが起こることがしばしばあります。

しかしケアマネジャーは基本的に個人の裁量で仕事を進めていくことから、自分のペースを大切にでき職場の人間関係に悩まされることは少ないです。

看護師からケアマネジャーに転職するデメリット

看護師からケアマネジャーに転職するデメリットは3つあります。

看護師に比べると給与が低い

働き方や勤続年数によって違いますが、平均的なケアマネジャーと看護師の給与は以下の通りになります。

職種所定内給与額年間賞与その他特別給与額
ケアマネジャー 26万5千円 62万8千円
看護師 30万2千円 81万6千円

参照:賃金構造基本統計調査

所定内給与額とは毎月の給与から時間外手当を除いた給与額になります。

上記の通り、ケアマネジャーと看護師では夜勤手当の有無などもあり、所定内給与額・年間賞与その他特別給与額に差があります

給与額を重視する方には転職がデメリットになるでしょう。

看護師としての医療的なケアは行えない

看護師からケアマネジャーに転職した場合、看護師としての知識は充分役立ちますが職種は全く違います。

実際に利用者に対して医療的なケアを行うことはできません。

医療現場での看護師としての業務が好きな方には、物足りなく感じるでしょう。

休みや就業時間外に緊急の電話がかかる場合もある

これは事業所によりますが、休みや就業時間外でも緊急連絡の電話を受けなければならないところもあります。

もしくは事業所のケアマネジャー1人が、就業時間外用の携帯を交代で預かる場合もあるでしょう。

その場合、担当外利用者から緊急連絡があった際に初期対応しなければなりません。

一方で休みや就業時間外の電話対応はしない方針の事業所もあるため、問い合わせや面接時にご確認ください。

まとめ

看護師からケアマネジャーへの転職は、メリットだけでなくデメリットもあります。

しかし看護師の経験を活かして長く働くことを考えたとき、夜勤もなく体力的にも楽になるケアマネジャーという仕事は良い選択肢のひとつになるでしょう。

ご自分の今後の働き方を考えてみて、興味があればケアマネジャーの仕事にも挑戦してみるのはいかがでしょうか。
 

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