介護職のプリセプター制度とは?メリットや指導で気をつけること

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介護職のプリセプター制度とは、新人職員の定着のために介護業界でも取り入れられることが増えている制度です。この記事では、プリセプター制度とは何か、介護職におけるプリセプター制度のメリットとデメリット、プリセプター(先輩職員)になったとき気をつけたいことやプリセプティ(新人職員)がするべきことについて解説します。

プリセプター制度とは

プリセプター制度は、先輩が新人に実際の業務や精神面のフォローなど含めマンツーマンで指導し、早期離職を防ぐために導入された制度です。

元々看護業界で2010年に始まりました。

介護業界でも新人職員の定着を図ることなどを目的に、OJTやブラザーシスター制度、そしてこの記事で紹介するプリセプター制度などを取り入れている施設が増加しています。

介護職におけるプリセプター制度のメリット

介護職におけるプリセプター制度のメリットは4つあります。

丁寧な指導が受けられる

プリセプターが特に決められておらず、そのとき現場にいる職員が適宜教える形をとっている場合は

  • 業務の伝え漏れ
  • 教える職員によって手順など違いが出る
  • 業務を教えるペースが成長度合と合っていない

などの問題が発生し、新人職員は良い指導が受けられません。

しかしプリセプター制度を導入するとそれらの問題が解消されます。

  • 業務の伝え漏れがなくなる
  • 正確な手順で業務を教えられる
  • 新人職員のペースに合わせた指導ができる

などの効果があり、新人職員は丁寧な指導を受け業務を学べます

新人職員が安心して働ける

介護現場の職員は、それぞれの持ち場で利用者を見て動いています。
新人職員ばかり気にかけて働けるわけではありません。

そのため最初のうちはわからないこと、困ったことがあっても質問するタイミングを逃してしまうことがあります。
また職場の人間関係が構築できていないうちは悩みも相談できず、消化できない気持ちを抱え込んでしまうことがあるかもしれません。

しかしマンツーマンで指導してくれるプリセプターが傍にいれば、その場で質問し的確な答えを返してくれるため新人職員も安心して働けるでしょう。

悩みや困りごとも気にかけてくれるため、新人職員の精神面の落ち込みなど早期発見にもつなげられます。

プリセプターもスキルアップできる

プリセプター側も指導する中で業務の振り返りや見直し・改善するポイントが見え、より広い視点で現場を見る力が養えるようになります。

またプリセプター自身の指導力も上がり、今後のキャリアに役立つ経験となるでしょう。

新人職員との信頼関係が強くなることでチーム力の向上にもつながります。

より多くの人材確保ができる

プリセプター制度での丁寧な指導や精神面でのフォローができることによって、新人職員の定着を図れます

またプリセプター制度がしっかり機能していれば施設のアピールポイントとなり、より多くの就職希望者に恵まれることになるでしょう。

人材確保は職員の働きやすさ、施設のケアの質向上には欠かせないので職員にも利用者にも大きなメリットになります。

介護職におけるプリセプター制度のデメリット

介護職におけるプリセプター制度のデメリットは4つあります。

他の職員と人間関係を構築しにくいことがある

新人職員の指導はプリセプターだけの仕事として認識されてしまうと、他の職員は自分たちは何も関与しなくても良い・無関心というスタンスになってしまう可能性もあります。

すると新人職員が現場で関わるのはプリセプターばかりで、他の職員との関係構築が進まなくなるデメリットがあります。

相性が合わない・指導力が足りないと逆効果になる

プリセプターと新人職員の相性が合わない場合、マンツーマン指導が裏目に出てお互いのストレスになってしまいます。

またプリセプターに指導力が足りないと新人職員も充分な指導を受けられず、プリセプター制度が無駄になるでしょう。

プリセプターの負担が増える

プリセプターは普段の仕事にプラスして新人職員を指導することになります。

業務量も増えますし、新人指導に熱意をもって取り組むプリセプターほど気を遣い、自分の知らないうちに精神的な負担になってしまうものです。

職員の少ない施設では実行が難しいこともある

少ない職員数で業務をまわしている施設では、マンツーマンで指導するプリセプター制度の導入が難しいところもあります。

もしくは導入してもうまく機能せず名前だけの制度になってしまう可能性もあり、理想のプリセプター制度とほど遠くなるかもしれません。

プリセプターになったとき気をつけたいこと

自分がプリセプターになったときに気をつけることを3つ紹介します。

業務を教えるペースが適切か確認する

教えなければいけない業務は多いですが、早いペースで詰め込みすぎると新人職員のキャパオーバーにつながります

人それぞれ業務を理解できる早さは異なります。

新人職員は指導についてきているか、過負担になっていないか、チェックリストなどの指導ツールも活用しながら着実に積み上げていけるようにしましょう。

コミュニケーションを積極的にとる

つい業務を丁寧に教えることに一生懸命になりすぎてしまい、コミュニケーションが疎かになってしまうこともあります。

コミュニケーションが不足するとプリセプター制度の目的のひとつ、新人職員の精神的な面のフォローが難しくなってしまうでしょう。

コミュニケーションがあまりとれていないと、些細な悩みがあっても相談しにくいものです。

普段からコミュニケーションをとり、信頼関係を作ることを心がけましょう。

プリセプターの役割を気負い過ぎない

真面目で熱心なプリセプターほど、段々と指導が精神的な負担になってきてしまうことがあります。

新人職員の指導は大切ですが、プリセプターが潰れては本末転倒です。

指導に行き詰ったり、これで良いのか疑問に思うことがあれば自分の上司に相談して今後の指導を考えましょう。

プリセプターという役割になると気負いしてしまいますが、無理はせず普段の自分らしく新人職員の気持ちに寄り添うことを大切にしてください。

プリセプティ(新人職員)がするべきこと

新人職員はプリセプターを積極的に頼ってください。
質問や悩みも遠慮なく伝えましょう

プリセプターは自分の指導がどうか、新人職員は仕事のことをどう思っているかなど気持ちや反応をいつも気にかけてくれています。
早く自立しなければならない・迷惑をかけてはいけないと思う必要はありません

プリセプターが一番困るのは、新人職員が何を考えていて、何に困っているかわからないことなのです。

自分の思いを伝えることでより良い指導がしやすくなるため、プリセプターを遠慮なく頼るようにしてくださいね。

まとめ

介護業界では新人職員の業務指導・精神面でのフォロー・早期離職の防止に注目し、プリセプター制度を始めさまざまな新人教育プログラムを実践しています。

プリセプター制度の他にOJTやブラザーシスター制度など、就職・転職時はこれらの新人教育プログラムを積極的に取り入れている介護施設を選ぶと安心して仕事に臨めるでしょう。

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