介護士が行う足浴(そくよく)とは?効果や手順、注意点を解説

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利用者様の足先から膝までを洗う足浴(そくよく)。足を清潔にできるだけなく、足の健康チェックやリラクゼーション効果などさまざまなメリットがあります。今回は、足浴とは何か、足浴の効果や手順、注意点について解説します。

足浴とは?

足浴(そくよく)とは、その名の通り足のみの入浴を行うこと

足を清潔に洗うことでさまざまな効果を得られ、介護や看護の現場で広く取り入れられています。

一般的に「足湯」と呼ばれるものとは少し異なり、足の先から膝までを洗うことが特徴です。

全身の入浴に比べて利用者様の負担が軽く、手軽に実施することができます。

足浴の効果

足浴を行うことで、どのような効果を得られるのでしょうか。

足を清潔に保つ

何よりも足を清潔に保つことができるという効果があります。

足を清潔にすることで、感染症予防にもつながるでしょう。

全身の入浴介助を拒否される方や普段は清拭介助のみ行っている方でも、足浴を行うことで足をきれいに洗うことができます。

血行を促進する

体の末端である足をお湯で洗うことで、全身の血行を促進させることができます。

足浴により血行促進を図ることで、血行障害を防ぐだけでなく、それが原因により起こる褥瘡(じょくそう)やむくみ、関節痛などを防ぐ効果を期待できるのです。

リラックス効果を得られる

足浴によって足元が温められ、血行が良くなるとリラックス効果を得ることができます。

副交感神経が刺激されるため、安眠にも効果的です。

足浴は利用者様にかかる負担も少なく手軽に行えることから、リラックスしてケアを受けてもらえるでしょう。

足の健康状態を確認できる

足浴で利用者様の足をしっかりと確認することで、健康状態をしっかり見ることができます。

足の皮膚異常や水虫、ケガやアザなどがないかを確認しましょう。

足は体の異常を顕著に表す部分でもあります。

普段あまりしっかり見ることのできない部位のため、足浴の際に細かくチェックすることも大切です。

足浴の手順

介護施設で足浴を行う手順について解説します。

準備するもの

足浴で必要なものには、以下のようなものがあります。

40度前後のお湯

お湯のピッチャー

大きめの洗面器

汚水用バケツ

タオル数枚

ガーゼ

石けん

防水シートやビニールシート

保湿剤や塗り薬

足浴の進め方

❶足浴の準備を行う
利用者様に足浴を行うことを伝え、同意を得られたら準備を始めます。
先述した準備物をセッティングするだけでなく、室温を利用者様の快適な温度に整える、パーテーションやカーテンなどを設置するなどの配慮も行いましょう。
❷利用者様の体勢を整える
足浴はベッドの上で仰向けになりひざを立てて行う「仰向け」と、ベッドや椅子に座って行う「座位」の2パターンがあります。
利用者様が楽だと思う体勢に整えましょう。
❸足をお湯につける
片足ずつお湯に足をつけ、ゆっくりとお湯に慣らします。
このときに利用者様に必ず温度の確認を行いましょう。
お湯である程度の汚れを落とすイメージで、足にお湯をかけます。
❹石けんで洗う
石けんを泡立てて、片足ずつ洗います。
濡らしたガーゼに泡立てた石けんをつけて、ガーゼで優しく拭うように洗いましょう。
洗ったあとは泡残りがないように、しっかりすすぎましょう。
❺再度お湯につけて温める
石けんで洗ったあとは、新しいお湯に替えて再度両足をお湯につけて温めます。
洗い残しはないか、気持ち悪いところはないか利用者様に確認しましょう。
❻足を拭いて薬を塗布する
片足ずつお湯から出して、タオルで優しく水気を拭き取ります。
保湿剤や薬などは、必要に応じて塗布しましょう。

足浴の注意点

足浴を行う際は、以下の注意点に気を付けましょう。

時間帯に注意

足浴を行う時間帯は利用者様に配慮することが大切です。

血圧が変化しやすい食事前後や、利用者様が休憩したい時間帯は避けましょう

また気温の下がる朝方や夜は避け、比較的温かい昼間に行うことがポイントです。

お湯の温度に注意

利用者様の足にかけるお湯の温度には注意が必要です。

適切な温度は40度前後ですが、利用者様が快適に感じる温度に設定するようにしましょう。

熱すぎる場合は水を足したり、冷めてしまったときはお湯を足すなど、常にお湯の温度に気を掛ける必要があります。

温度計を準備しているとよいでしょう。

足の状態をよく確認する

足の皮膚や爪など、普段あまり見えない足の状態をしっかり確認しましょう。

巻き爪や水虫、アザ、むくみなどが確認できる場合は、医師による診察が必要になる場合もあります

足を清潔にするだけでなく、足の健康チェックも足浴のポイントです。

まとめ

足浴は、足を清潔に保つだけでなく、健康チェックやリラクゼーション効果などさまざまな効果を得ることができます。

お湯を使用するため、利用者様に配慮を行うことが大切です。

本記事を参考に、効率的に足浴を行いましょう。
 

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